ポルトガル電力大手EDPは5月、欧州最大の浮体式太陽光発電所を完成させた。7月から運転開始の予定。設置箇所は水力発電用ダム。世界的に水力発電と浮体式太陽光発電の組み合わせが広がってきている。
今回設置される場所は、ポルトガルのアルケバ・ダム。人口貯水池としての規模は西欧最大。設置されるパネルは12,000枚以上で設備容量は4MW。年間7.5GWhの発電量が期待され、蓄電容量2GWhのリチウム電池も併設する。同社によると、発電コストは、ガス火力発電の3分の1。
EDPは、2017年にアルト・ラバガオ・ダムに840枚の太陽光発電パネルを設置し、水力発電と太陽光発電の相互運用を検証開始。欧州発の浮体式太陽光発電のパイロットプロジェクトとなった。今回はさらに規模を拡大し、大規模導入する。
すでに同社は、アルケバ・ダムでの第2弾事業として、40MWの拡張の権利も確保している。水力発電ダムでの浮体式洋上風力発電は、すでに整備されている送電網がそのまま使えるため、コスト抑制効果が大きい。
同社は4月、エネルギーのジャストトランジション(公正な移行)を進めるため、社会的投資戦略も発表。年間で3,000万ユーロ(約41億円)以上を目標とし、同社の主要事業地であるポルトガル、スペイン、ブラジルで、支援活動も進める。加えて、アフリカでは、2018年に創設したA2C(Access to Energy)ファンドの資金額を2倍に拡大し、100万ユーロ(約1.4億円)でモザンビーク、ナイジェリア、マラウイ、アンゴラ、ルワンダのプロジェクトを支援することも発表している。
【参照ページ】Portugal set to start up Europe's largest floating solar park
【参照ページ】Floating Solar Panel
【参照ページ】EDP launches a global program to invest more than 300 million euros in social impact projects by 2030
【画像】EDP
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