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【国際】中西部太平洋まぐろ類委員会、漁業戦略で画期的合意。MSC歓迎

 中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の年次会合が11月27日から12月3日までベトナムのダナンで開催され、まぐろ・かつお類の資源量が現在の持続可能な水準を下回った場合に保全措置を講じる漁業戦略を採択した。また、資源量が持続可能なレベルを下回る前に、すべてのまぐろ・かつお類の種で、対応措置を導入することへのコミットも再確認した。海洋管理協議会(MSC)はこれらの決定に歓迎の意を発表した。WCPFCには日本を含む26ヶ国が加盟している。

 MSCは、年次会合開催前の11月25日、まぐろ・かつお類資源が持続可能な水準を下回りはじめた場合に、漁業国が事前に合意した行動をとることで資源を保護するための予防的措置を決議すべきとの声明を発表していた。MSC漁業認証規格第2版では、最低水準の要求事項を満たすことに加え、2023年6月までに明確に定義された漁獲制御ルール(HCR)を含む漁獲戦略を講じるという条件もクリアする必要がある。

 今回のWCPFCで資源量に関する漁業戦略が採択されたことで、2023年6月以降もWCPFC領域でのまぐろ・かつろ類でMSC漁業認証を取得している事業者は認証を維持できる可能性が高くなった。

 採択された漁業戦略の内容はまだ公開されていない。今後、WCPFC領域を管轄する33のMSC認証マグロ・カツオ類漁業の認証審査を行う審査機関(CAB)が総合的に検討し、認証の維持に必要な根拠として十分かどうかを判断する。

 MSCは10月に最新版のMSC漁業認証規格の第3.0版を発行済み。絶滅危惧種・保護種(ETP種)が新たな定義で区分。また、認証漁業においてシャークフィニング(サメのヒレを取り、残りの部位を海に廃棄する行為)が行われていないという確証をさらに高めるための新たな方針も導入。海に流出または廃棄された漁具(ゴーストギア)流出の防止とその影響軽減で、主体的な管理を求める要件も追加された。第3.0版は2023年5月以降に適用される。移行猶予期間は6年間。

【参照ページ】Breakthrough in Western Central Pacific points to a ‘sea change’ in international fisheries management
【参照ページ】中西部太平洋マグロ・カツオ類の保護に向け、急がれる漁獲戦略の進展
【参照ページ】新しいMSC漁業認証規格の発行により漁業の持続可能性を促進

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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