テラドローンは1月25日、サウジアラビア国有石油・ガス大手サウジアラムコのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)Wa‘edから、18.5億円の資金調達に成功したと発表した。サウジアラビアに事業子会社Terra Drone Arabiaも設立する。
同社は、2016年に創業。現在10か国に、自社開発の土木測量用、森林測量、インフラ点検用のドローンを、石油ガス、化学、建設業界等へ提供している。また、世界8か国で既に導入済みの運航管理(UTM)も展開中。特許も取得している。
サウジアラビア政府は、経済改革計画「ビジョン2030」で、石油依存型経済の脱却と新産業での雇用創出を目指しており、次期経済成長の柱としてドローン産業の振興にも注目している。
【参考】【サウジアラビア】サルマーン国王「ビジョン2030」で石油依存からの脱却を発表(2016年5月16日)
テラドローンは2022年11月、世界的なドローン市場調査機関Drone Industry Insights(DRONEII)の「ドローンサービス企業 世界ランキング2022」で、産業用ドローンサービス企業として世界2位となり、3年連続でトップ3となった。また、ベルギー子会社ユニフライは、デンマークでのドローンを活用した医療品輸送プロジェクト「HealthDrone」で約50kmの長距離医療品輸送にも成功している。ユニフライは、欧州で運航管理(UTM)導入実績No.1を誇る。
サウジアラムコは、同社のサウジアラビアや東南アジア等のイスラム圏の実績、ユニフライのプラットフォームが、サウジアラビア政府のスマートシティプロジェクト「NEOM」に採択されている点等を評価。今回の出資を決めたという。今回の資金調達で累計調達額は126.6億円となった。
【参照ページ】テラドローン、アジア初となる世界時価総額2位アラムコのVC Wa’edより18.5億円の資金調達(累計調達126.6億円) 【画像】テラドローン