食品容器大手のテトラパックとサステナビリティシンクタンクのグローバル・フットプリント・ネットワークが米国の消費者1,000人を対象に実施した調査によると、消費者らは「資源の枯渇」に関する情報が共有されれば、購買行動や態度を変えることが分かった。
同調査によると、米国人のうち資源制約に関する問題についてとても良く知っていると回答した人々は41%しかいなかったものの、もし再生可能なパッケージの利用がCO2排出の削減につながり、気候変動の抑制に貢献するということを知っていれば、パッケージ選択の際に考慮しただろうと回答した人々の割合は86%にも達した。また、この傾向は男性(77%)よりも特に女性(90%)で強かった。
また、同調査では、消費者らが水のために多く支払ったり、水の利用を制限したり、クリーンで再生可能なエネルギーを探すなど、自然資源の保護に向けて消費者が積極的に取り組みたいと考えている具体的な行動についても明らかにしている。具体的な行動として最も多く挙がったのは、再生可能なパッケージを利用した食品や飲料の購入する、できる限り地元産のものを購入する、必要なものだけ購入しそれを全て消費する、というものだった。
同調査の中で、消費者らは政府や産業界と同様に自然資源の保護に向けた取り組みについて責任を持つ用意ができていると回答しており、購買行動の変革から製品やパッケージのライフサイクルのあらゆる側面を考慮する必要性の認識にいたるまで、資源保護に向けてより多くのことを行う意思があることを示している。なお、消費者の81%は個人、産業、政府の誰もが自然資源制約の問題について責任をとっていないと回答しており、大多数が個人、産業、政府のいずの取り組みも十分ではないと考えていることが分かった。
今回の調査が示す通り、消費者の購買意思決定基準が変わっていけば、自然資源の保護に積極的に取り組んでいる企業にとっては大きなインセンティブとなる。しかしそのためには、まず消費者に対して広く問題の存在を知らせることも重要だ。企業の社会的責任と同様に、消費者個人の社会的責任というテーマもより重要性を増している。
【参考サイト】Embracing Renewability - Moving to the Front
【参照リリース】Survey from Tetra Pak and Global Footprint Network Shows Climate Concerns Drive Packaging Choices
【企業サイト】Tetra Pack
【企業サイト】Global Footprint Network
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