年間総売上1.5兆米ドルに相当する200以上の小売企業やメーカー、サプライヤーからなる世界最大の小売業界団体、Retail Industry Leaders Association(RILA)は9月16日、今年で3度目"2015 Retail Sustainability Management Report(2015年度小売業界サステナビリティレポート)"を公表した。同レポートは小売企業らが展開しているサステナビリティプログラムの注力領域や業界全体のサステナビリティ指標の進捗状況についてまとめたものだ。
同報告書では小売企業42社のプログラムについて27の領域から現状および今後の見通しを分析し、合わせて小売業における効果的なサステナビリティプログラムを特定している。報告書は今年の初めにRILA公表したツール"Retail Sustainability Management Maturity Model"に沿って作成されており、現状だけではなく2年後の2017年における将来予測も把握できるようになっている点が特徴だ。
同報告書が測定している27領域の中で、小売業界において最も取り組みが進んでいたのは戦略・測定基準および測定、協力的な関係、倉庫と物流拠点、廃棄物とリサイクルで、対照的に未だ取り組みが途上段階にあるのはインセンティブとステークホルダーの参画だった。
また、今後2年間で大きな成長が見込まれる領域は、戦略、マテリアリティとリスク特定、目標設定、ガバナスと経営陣の関与、マーケティングキャンペーン、倉庫と物流拠点、サプライヤーの関与、廃棄物とリサイクルとなっている。
RILAにてサステナビリティ・コンプライアンス担当責任者を務めるAdam Siegel氏は「小売業界のサステナビリディプログラムは、重点領域の絞り込みや経営資源の統合、活動範囲の広がりなどを通じて進化し続けている。今後、より多くの小売企業がサステナビリティ戦略および報告を強化するにつれて、彼らのサステナビリティに向けた事業はより強固なものになるだろう。そのことがプログラムへのコミットメントや資源の拡大に繋がり、業界全体の気運を高めることになる」と語った。
過去2回のレポートは大まかなトレンド概要とケーススタディを中心としたフォーマットだったが、今年のレポートでは現在および未来のサステナビリティプログラムの進捗に関する詳細な知見が加えられている。世界を代表するグローバル企業を多く有する米国小売業界の最新のサステナビリティ活動について知りたい方はぜひ参考にして頂きたい。
【レポートダウンロード】2015 Retail Sustainability Management Report
【参照リリース】RILA RELEASES 2015 RETAIL SUSTAINABILITY REPORT
【団体サイト】RILA
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