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【アメリカ】Gap、2020年までに2015年比で温室効果ガス排出を50%削減へ 2016/02/03 最新ニュース

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 米アパレル大手のGapは1月21日、2020年までに世界中の自社工場および施設から排出される温室効果ガス排出量を2015年比で50%削減するという野心的な新目標を公表した。これは、昨年12月に気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択されたパリ合意を踏まえてのものだ。

 この新たな目標は同社のグローバルサステナビリティ報告書、”Our Futures are Woven Together“の中で公表されたものだ。同報告書の中では環境面の目標以外にも労働条件の向上や機会と平等など、幅広い分野における同社の取り組みの進捗状況がまとめられている。

 報告書の冒頭で、同社CEOのArt Peck氏は「変化は起こすことができる、ではなく、起こさなければならないものだ。我々の未来はつながっており、行動を起こすしかない」と述べ、自社としての決意を明確に示した。

 また、Sustainable Innovation部門のシニアディレクターを務めるMelissa Fifield氏は「当社では環境問題は根源的には人権問題であると考えている。そしてより持続可能な環境作りは当社の事業成功に必要不可欠な要素であるとも考えている。持続可能な環境作りへの取り組みを事業戦略や企業方針と融合させていくにつれ、事業に関わる人々へ良い影響があるだけでなく、当社が企業としてさらに進化する為にも非常に有効だと気がついた。今後我々が取り組まなければならない事は多くある。確固たる信念を持ち、より平等で持続可能な社会作りを目指し、当社の衣料品作りに携わる人々の安全と安心を守っていきたいと考えている」と述べた。

 Gapはアパレル業界の中でもいち早く2003年からCSRに関する包括的な報告書を公表し、以降は継続してバリューチェーン全体における環境や社会面への影響改善に取り組んできた。同社は2008年、2015年までに米国の事業運営における温室効果ガス排出絶対量を20%削減するという目標を掲げ、結果として目標を大幅に上回る37%の削減に成功したという実績を持つ。これらの経緯も踏まえると、今回の新たな目標の達成にも大いに期待がかかるところだ。

 また、同社は温室効果ガス排出の削減以外にも、環境面における目標として2020年末までに米国内の自社施設から出る廃棄物転換(資源化)を80%まで高める、2020年までに製造時の有害化学物質の使用を撤廃するなどの目標を掲げている。

 Global LogisticsのExecutive Vice PresidentでありEnvironmental CouncilのExecutive SponsorであるShawn Curran氏は、「今回掲げた目標は前例のないレベルの高い目標だが、我々は皆限りある資源に依存し、それを共有している。温室効果ガス削減や廃棄物再利用の目標を企業活動における優先事項として事業に組み込むことは社会的に正しいというだけでなく、イノベーションや費用削減の新しいアイデアを生むものでもあるとも考えている」と述べた。

 サステナビリティ先進企業として知られるGapは、常に高い目標を掲げ続けることで業界全体を鼓舞しながらイノベーションを促進してきた。2020年までの5年間で同社の事業やサステナビリティ戦略がどのような進化を遂げるのか、引き続き注目したい。

【レポートダウンロード】Gap Inc. Global Sustainability
【企業サイト】Gap Inc.

(※写真提供:Ken Wolter / Shutterstock.com

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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