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【アメリカ】ウォルマート基金ら、小売販売員のキャリア形成支援に550万米ドル拠出

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 米小売最大手ウォルマートの財団、ウォルマート基金と、リーダーシップ普及で世界的に著名なNGO、アスペン・インスティテュートは4月6日、小売業界に従事する販売員の持続的なキャリア形成を支援するためのプログラムを共同で立ち上げ、550万ドル(約6億円)を拠出することを発表した。

 全米小売業協会によると、現在アメリカ人の4人に1人、420万人が小売業に従事しており、今後その数は増えると予想されている。米国労働統計局のデータとでも小売販売員は全米で最も数の多い職業とも報告されており、全米の中で重要性の高い職種。今回のプログラムでは、キャリア形成を明確にし、スキルアップや関連職種への転職を実現できるようにしていくことで、小売販売員の満足度を上げるとともに販売の仕事に対するロイヤリティも上昇させることを目指す。

 拠出金の多くは、小売販売員のキャリア形成の新たな仕組みづくりに充てられる。ウォルマート基金とアスペン・インスティテュートは、キャリア形成を支援する活動を行うNGO、Corporation for a Skilled Workforceとともに、新たなプログラム「Reimagine Retail」を立ち上げると4月14に発表した。このプログラムを通じて、小売販売分野の新たなキャリア戦略を構築するための調査、戦略立案、パイロットプロジェクトの実施、ガイドラインとツールの作成を行う。また、拠出金の一部は、アスペン・インスティテュートが実施している他のイニシアチブへの支援に充てられる。このイニシアチブには、小売・飲食業企業40社以上が集まり若者の雇用を促進する「100,000 Opportunities Initiative」、販売員のスキル向上を目指すための業界横断的ネットワーク「Upskill America」などがある。

 環境や社会に対するサステナビリティの関心が高まる中、社会的格差問題については抜本的な打ち手がまだ出ていない。小売販売員や飲食店員は世界的に所得水準が低く、社会的格差の是正のためには無視できない産業だ。全米小売最大手のウォルマートがこの問題に関心を示す意義は大きい。プログラムを通じてどのような戦略が登場するかに関心が集まる。

【参照ページ】The Walmart Foundation and Aspen Institute Announce $5.5 Million Grant to Create Career Pathways for Retail Workers
【機関サイト】ウォルマート基金
【機関サイト】アスペン・インスティテュート

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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