【国際】世界カカオ基金、気候変動に対応できるカカオ開発と官民連系プログラム設立 2016/06/23 最新ニュース

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 世界の主要チョコレートメーカーが加盟する世界カカオ基金(WCF)は5月31日、気候変動や森林破壊に産業界全体で対応していくための新たな官民連携プログラムを発表した。プログラムには、WCFが主導し、国際開発NGOのACDI/VOCA(本部:米ワシントン)、米政府の開発支援組織・米国国際開発庁(USAID)の他、WCFの加盟企業らも加わる。チョコレートの原料となるカカオの生産は、西アフリカと中央アメリカに集中しており、これらの地域がプログラムの主要な対象となる。

 世界カカオ基金は、カカオ産業の持続可能な発展を実現していくため、2000年に米ワシントンに設立され、現在加盟企業は100社を超える。加盟企業には、日本のブルボン、ロッテ、明治製菓、森永製菓、不二製油、大東カカオなどチョコレートメーカーや、三菱商事、伊藤忠商事など商社も加盟している。また、スターバックス、ゴディバ、ギラデリ、ハーシー、マース、ネスレなどカカオ製品メーカーの他、テスコやマークス&スペンサーなど英小売大手なども加盟している。

 プログラムが産業界全体について大きく課題しているのが、気候変動と森林破壊だ。気候変動は零細農家が多いカカオ農園に大きな影響を与え始めており、カカオの供給ができなくなると、チョコレート産業の安定的な調達を脅かすと同時に、途上国のコミュニティや国家経済に対しても大きな負の影響を与える。すでに気候変動に関する調査報告では、気候変動の中カカオの安定供給を実施していくためには、現地の農法や作物を変更しなければならないという警告も出ている。

 プログラムでは、企業がすでに自主的に講じている対策と並行して進められる。ACDI/VOCAとUSAIDが専門的な知見を提供し、全体での共通戦略を構築する。主な対象国は、西アフリカのコートジボワール、ガーナ、リベリア、中米のドミニカ共和国、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア。気候変動への耐性があるカカオ種の研究開発や新たな農法の開発、農業・森林共存モデルの再考などを展開していく。先行して熱帯雨林の研究を進めている専門科学者機関、国際熱帯農業センター(CIAT)とも協働する。

 WCF加盟企業の中でこのプログラムへの参画を表明しているのは、チョコレートメーカーからは、米最大手ハーシー、米マース、スイスのリンツ、ネスレ、バリーカレボー、カカオ商社からは米カーギル、米Ecom Agrotrade、仏Touton、シンガポールのOlam Internationalの合計9社。

【参照ページ】New Industry Partnership Focused on Climate Change

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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