社会インパクト推進国際ネットワークSocial Value International(SVI)は11月16日、同機関のSocial Value Framework(社会価値フレームワーク)が視野に入れる社会価値と、自然資本連合(NCC)の自然資本プロトコル(NCP)が視野に入れる環境価値の双方の関連性を整理したディスカッション・ペーパー「The Relationship between Social Value Principles and the Natural Capital Protocol」を発行した。両者の関連性を理解することで効果的に活用することができるとしている。
同ペーパーは、社会価値フレームワークと自然資本プロトコルの共通性や相違点を見出し、社会・環境の価値評価を実施する企業や団体にとって有効な示唆を与えることを目的としている。
共通性
- 他のフレームワークが義務的ルール型の規定を設定しているのに対し、社会価値フレームワークと自然資本プロトコルは意思決定や評価の中で幅広く考慮することを求めている。
- 双方とも相対的重要性、使いやすさに価値を置き、変化の金銭価値評価をするテクニックを使う際に重要なテーマに対応できるようにすることを主眼としている。
- 双方にはインパクトを生成し測定する上で考慮すべき課題を構造化し評価刷る点で共通性がある。
- 双方とも実務者に対しマテリアルなものを考慮するよう求める点で共通性がある。
- 双方とも資源配分から生じるマテリアルな結果を考慮することで、資源配分に関する意思決定を向上することを目的としている。
- 双方とも透明性のある意思決定をすることで、信頼性の高い分析を可能にするとしている。
- 双方とも類似の方法で異なるステークホルダーへのインパクトや変化を決定する手法を定めている。
相違点
- 自然資本プロトコルはビジネスを中心としているが、社会価値フレームワークはしていない。
- 自然資本プロトコルは考慮する価値の選択を実務家に委ねているが、社会価値フレームワークはマテリアルな社会的アウトカムを定義している。
- 自然資本プロトコルは実務家に対し意思決定プロセスの中身を定めているが、社会価値フレームワークは定めていない。
- 自然資本プロトコルは依存度の高いステークホルダーを特定するよう求めているが、社会価値フレームワークは求めていない。
- 自然資本プロトコルは意思決定内容を適切なステークホルダーに知らせるべきとしているが、社会価値フレームワークは影響を与える全てのステークホルダーに知らせるべきとしている。
- 自然資本プロトコルは参照の適格性を保証する認証制度はないが、社会価値フレームワークは認証制度を設けている。
【参照ページ】The Relationship between Social Value Principles and the Natural Capital Protocol
【ペーパー】The Relationship between Social Value Principles and the Natural Capital Protocol
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