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【オランダ】環境NGOのFoE、気候変動問題でロイヤル・ダッチ・シェルを提訴する考え表明

 国際環境NGOのFriend of the earth(FoE)のオランダ支部、Friend of the earth Netherlandsは4月4日、エネルギー世界大手蘭ロイヤル・ダッチ・シェルに対し、気候変動への対策をとるよう求めるキャンペーンを開始した。同社が要求に応じない場合、訴訟を起こす考えも明らかにした。

 オランダでは、環境NGOのUrgendaが気候変動への対応不備を巡り政府を相手取りハーグの地方裁判所に提訴し、同裁判所は2015年7月、政府に対し2020年までに二酸化炭素排出量を1990年比25%以上削減するよう命じる判決を下し、環境NGO側が勝訴した。政府に気候変動対策の義務があると認める判断を裁判所が下したのは世界初で、世界的に注目が集まった。現在、政府は控訴しているが、控訴審の判決が下るまで政府は地方裁判所の判決に服さなければならない。地方裁判所で勝訴した際の弁護団は、Roger Cox弁護士率いるチームで、Friend of the earth Netherlandsがロイヤル・ダッチ・シェルを提訴した場合もCox氏が弁護団を率いることになっている。

 Friend of the earth Netherlandsは、ロイヤル・ダッチ・シェルに対し、再生可能エネルギーへは5%しか投資せず、95%を石油ガスに投資している現状を改めるよう要求している。理由は、同社の事業により、気候変動が大きくなり、特に世界中の貧困層に洪水等のリスクにさらしているというもの。同社の累積二酸化炭素排出量は世界の排出量の2%を占めており、国際的義務、人権保護、有害過失に関する法律違反等の観点から同社の責任を追及している。

 気候変動を巡りエネルギー大手の責任を追及する裁判は、増えてきている。2018年1月には米ニューヨーク市政府がロイヤル・ダッチ・シェル等5社を同様の責任で提訴。米カリフォルニア州、サンフランシスコ市、オークランド市、ペルーでも同様の動きが見られる。今回の裁判では、賠償金ではなくアクションを求めるという点が特徴的。

【参考】【アメリカ】ニューヨーク市、エクソンモービル、BP、シェル等5社を気候変動への責任で提訴(2018年1月14日)

 Friend of the earth(FoE)は、世界中に75の支部を持つ有力な国際環境NGOの一つ。日本を含めたFoEの各支部は一斉に、ロイヤル・ダッチ・シェルへアクションを求める署名活動を開始した。

【参照ページ】Shell faces historic legal action in the Netherlands for its failure to act on climate change
【参照ページ】Friends of the Earth Netherlands starts climate lawsuit against Shell

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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