【アメリカ】ウォルマート、2018年度サステナビリティ報告書発表。重点4分野の進捗公表 2018/04/28 最新ニュース

 小売世界大手米ウォルマートは4月23日、2018年のサステナビリティ報告書「Global Responsibility Report 2018」を発表した。同社は、サステナビリティへの重点分野として、労働慣行、環境インパクト、商品の安全性、サプライチェーンの透明化の4つを定めている。

労働慣行

 雇用創出や所得向上では、2018年度に米国内で23万人を昇給、昇格。パートタイム従業員へのボーナス支給総額は6億2,500万米ドル(約680億円)となった。

 ダイバーシティ・インクルージョンでは、2018年1月末時点で女性上級管理職比率は30%、女性従業員比率は55%となった。米国での幹部昇格者のうち、アフリカ系・アジア系が37%を占めた。また全従業員に占めるアフリカ系・アジア系の比率も44%となった。同社の性別ダイバーシティや人種ダイバーシティは、米国企業の平均を上回っているとした。退役軍人の支援にも2013年から取り組んでおり、累計19万4,000人を雇用し、2万8,000人が昇格した。

 人材開発では、ウォルマートとウォルマート財団が、店舗従業員のキャリア支援プログラムに8,000万米ドルを投資。さらに中小規模農家100万人以上にトレーニングも実施した。対象農家のうち、女性が半数以上を占めた。

環境インパクト

気候変動対策では、2017年に自社及びサプライチェーン企業の二酸化炭素排出量削減プロジェクト「Project Gigaton」を発足。すでに400社以上が参加し、その半数が取組状況を報告。初年度の削減量は2,000万tに達した。また、自社の事業電力に占める再生可能エネルギー割合を2025年までに50%以上に引き揚げる目標を掲げているが、現在28%まで上がった。同社はすでに科学的根拠に基づく排出削減目標(SBT)から目標の承認も得ている。

 廃棄物削減では、2018年度末までに廃棄物に占める埋立廃棄物の割合は22%にまで減少。今後埋立廃棄物をゼロにしていく。

 商品調達では、米国、カナダ、ブラジル、メキシコ、中米のウォルマート及びサムズ・クラブ、ASDAで取り扱う生鮮魚介類と冷凍魚介類を、2025年までに第三者サステナビリティ認証取得率100%とすることを目指している。そのため、Fishery Improvement Projectsに積極的に関わり、米国のウォルマートとサムズ・クラブでは、すでに天然魚介類では取得率100%、養殖魚介類では取得率98%にまで達した。今後、魚介類を含め主要20品目に同プラグラムを拡大し、2025年までに取得率100%を目指す。

商品の安全性

 化学物質の使用削減では、優先度が非常に高い物質(High-Priority Chemicals)の使用禁止を商品サプライヤーに要求しており、すでに96%のサプライヤーがコミットメントを発表している。また2018年には新たな目標として、優先度が高い物質(Priority Chemicals)についても、米国のウォルマートとサムズ・クラブで取り扱う約700社9万点商品の化学物質フットプリントを2022年までに10%削減ことを掲げた。すでにサプライヤーに対し、Priority Chemicalsの情報開示を要求している。

サプライチェーンの透明化

 サプライチェーンの透明性を高めるため、2017年にIBMと協働でブロックチェーンを用いたサプライチェーン管理の実証実験を開始。すでに、メキシコ産マンゴーと中国産豚肉を対象に取組を進めている。同社は、ダノン、ドール、クローガー、ネスレ、タイソン、ユニリーバ、ゴールデン・ステート・フード、Driscollsと協働で、ブロックチェーン活用イニシアチブを進めている。

 その他、コミュニティ貢献では、米国プエルトリコで発生したハリケーン被害に対し、ウォルマートとウォルマート財団が4,400万米ドルを拠出。また、米国のウォルマートとサムズ・クラブ、配送センターが実施ている食品寄付も2015年以来累計11.3億kgに達した。ウォルマート従業員によるボランティア時間は合計85万時間。

【参照ページ】Walmart Highlights Economic, Societal and Environmental Progress in 2018 Global Responsibility Report Summary

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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