
エクアドル憲法裁判所は7月10日、エネルギー大手米シェブロンが、同国アマゾン熱帯雨林地域の先住民の土地に、有害原油廃棄物数十億ガロンを意図的に廃棄したとし95億米ドル(約1.1兆円)の罰金を科した3審判決を判事の全会一致で支持し、シェブロンの上告を退ける判決を下した。同社は、詐欺行為により騙されたと主張するとともに、エクアドルの裁判所には米企業のシェブロンを裁く管轄権ないと主張していたが、いずれも棄却した。シェブロンとエクアドル先住民グループとの20年以上の法廷闘争がついに結審した。
【参考】【カナダ】オンタリオ裁判所がエクアドル先住民を支持しシェブロンに賠償命令(2014年1月21日)
裁判の原告は、エクアドル先住民族保護団体「Amazon Defense Front」。先住民80人で構成している。シェブロンを相手取った訴訟は、1992年に米ニューヨーク地裁から始まり、エクアドル、カナダでの裁判所も巻き込みながら複雑な展開をたどってきた。エクアドルの裁判所に提訴されたのは2011年で、すでに民事訴訟の最上位裁判所エクアドル国家司法裁判所はすでに全会一致で先住民側の勝訴判決を出している。その後、シェブロン側が憲法違反を盾に違憲審査のみを行う憲法裁判所に提訴し、4審目となっていた。
シェブロンは、エクアドル国家司法裁判所が認めた95億ポンドの罰金の支払いを履行しておらず、罰金額は現時点で金利を含め120億米ドルとなっている。また、同社は原告側に対し、主張を引き下げない限り、一生法廷闘争を続けると脅してもいた。これまでにシェブロンが雇った弁護士は60弁護士事務所2,000人に及ぶ。さらに、廃棄原油清掃費用を賄うため、エクアドル政府を相手取った裁判外紛争解決手続も起こし、公的資金の注入を要求している。
シェブロンとエクアドル先住民の法廷闘争では、米地裁のみがシェブロン側の勝訴とした一方、米上級審、カナダ裁判所でも全てエクアドル先住民側が勝利している。
無料会員に登録すると、
有料記事の「閲覧チケット」を毎月1枚プレゼント。
登録後、すぐにご希望の有料記事の閲覧が可能です。
無料登録してチケットを受け取る
【無料会員向け】有料記事の閲覧チケットの詳細はこちら
または
有料会員プランで
企業内の情報収集を効率化
- 2000本近い最新有料記事が読み放題
- 有料会員継続率98%の高い満足度
- 有料会員の役職者比率46%
有料会員プランに登録する