英ESG投資推進NGOのShareActionは2月12日、英大手企業に対し、企業年金基金の気候変動リスク対応を促すレポートを発表した。FTSE100採用のうち確定拠出型(DC)年金での運用資産の大きい25社の状況を分析したところ、デフォルトの運用ファンドを気候変動リスクの少ないファンドに設定している企業は、HSBC銀行企業年金基金とRBS退職年金基金の2つしなかった。
今回の調査では、25社に調査票を送付したところ、回答があったのは、HSBC、AVIVA、バークレイズ、RBS(ロイヤルバンク・オブ・スコットランド)、テスコ、ユニリーバ、グラクソ・スミスクライン、ロイズ・バンキング・グループ、ロールスロイス、セインズベリー、マークス&スペンサー、ブリティッシュ・エアウェイズ、ディアジオ、ナショナル・グリッド、ロイヤルメールの15の各企業年金基金のみ。ブリティッシュフード、BAE、BP、BT、セントリカ、コンパス、ネクスト・グループ、プルーデンシャル、ロイヤル・ダッチ・シェル、ウィットブレッドの各企業年金基金10団体は回答しなかった。
回答した15の企業年金基金の運用資産総額の合計は175億ポンド(約2.5兆円)で、従業員合計約100万人の企業年金を預かっている。また親会社15社のうち、13社は科学的根拠に基づく削減目標設定イニシアチブ(SBTi)や気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同している。しかし、今回実施された15の企業年金基金に対する気候変動格付で、最高の「Leading」と評価されたのは、HSBCの企業年金基金のみだった。残りの14社は、上からの2番目の「Implementing」が5社、次の「Building」が5社、最低の「Business as Usual」はブリティッシュ・エアウェイズ、ディアジオ、ナショナル・グリッド、ロイヤルメールの4社だった。
【参照ページ】Companies need to match sustainability efforts with climate-safe pensions
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