欧州議会と加盟国閣僚級のEU理事会は3月7日、機関投資家に対する新たなESG情報開示ルール導入で政治的合意に達した。欧州委員会が1月31日に案を提示していた。今回の新規制は、EUが進めるサステナブルファイナンス・アクションプラン及び資本市場同盟(CMU)の一環。運用会社が金融商品や投資顧問を行う際に、ESGリスクと機会を考慮することを義務化すると同時に、ESGリスクと機会の考慮方法に関する投資家への情報開示も義務化する。
【参考】【EU】欧州委員会、サステナブルファイナンス政策案発表。今後、EU理事会・欧州議会で審議(2018年5月28日)
【参考】【EU】EIOPAとESMA、サステナビリティリスクを組み込む関連EU指令改正検討着手。AIFMD、UCITS、MIFID等(2018年8月12日)
今回の新規制は3つの柱で構成。まず、グリーンウォッシングの排除。情報開示を義務化することで、投資ファンドで実体がないのに「サステナビリティ」や「グリーン」を謳う行為を排除する。
また、EU域内での情報開示フォーマットを共通化する。今後詳細を、欧州監督当局(ESAs)の主要3機関による合同委員会で詰める。
3つ目は、レベル・プレイング・フィールドの確保。公正な競争環境を構築するため、幅広い金融商品に同様のルールを課す。対象に含まれるのは、投資ファンド、生命保険型投資商品、企業・職域年金、個人投資アドバイス、保険アドバイス・投資顧問。
今後、正式な立法手続きに入る。
【参照ページ】Capital Markets Union: Commission welcomes agreement on sustainable investment disclosure rules
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