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【スイス】ネスプレッソ、コーヒー生産者支援プログラム「Reviving Origins」を発表。5年間で約11億円

 食品世界大手スイスのネスレのコーヒーブランド、ネスプレッソは5月8日、政治紛争や環境破壊の脅威に晒されている国のコーヒー豆生産者を経済支援するための新プログラム「Reviving Origins」を公表した。

 ネスプレッソは、2014年から2020年の5年間で、サステナビリティ向上に5億スイスフラン(約540億円)を投資するプログラム「The Positive Cup」を実施しており、今回の「Reviving Origins」もその一環。「Reviving Origins」では今後5年間で、サポートの必要な国のコーヒー豆生産者に1,000万スイスフラン(約11億円)を投資し、地元経済の活性化を目指す。

 ネスプレッソのコーヒー豆生産者への支援プログラムの歴史は長い。2003年には、国際環境NGOレインフォレスト・アライアンス(RA)と共同で、生産者の生活向上とコーヒー豆の品質向上を同時に追求する「AAAサステイナブル・クオリティ」プログラムを開始。厳しい労働環境と経済状況にあるコーヒー豆農家たちをサポートしてきた。ネスプレッソは、2011年に南スーダンを調査した際に、知名度のない産地で非常に高品質のコーヒー豆を発見。AAAサステナビリティ・クオリティ・プログラムで支援したところ、同国で石油に次ぐ輸出品目第2位にまで成長した。その後、東ジンバブエ、コロンビア南東部のカケタ、プエルトリコでもAAAサステナビリティ・クオリティを展開している。

 コーヒー生産地は、気候変動や経済的不安定性の影響を受け、危機的に状況にある。例えばジンバブエでは、1980年代後半にはコーヒー豆生産量が15,000tあったが、2017年までに500t未満へと30分の1以下に落ちてしまっている。

【参照ページ】Nespresso launches ‘Reviving Origins’ to bring back lost coffees

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内藤 志穂

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所 リサーチャー

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