仏政府が2016年12月にノルマンディーの小さな村Tourouvre-au-Percheに世界で初めて建設した太陽光発電パネル敷設道路について、仏政府は期待した成果を得られなかったと発表した。1kmに2,800m2の太陽光パネルを敷設し、今年3月までの実験期間で642MWhの発電を予定していたが、実際には229MWhにとどまった。
【参考】【フランス】世界初の太陽光パネル敷設車道が開通。建設費用が高く批判の声も(2017年1月12日)
太陽光発電パネル道路構想は、前オランド政権時代の肝いりプロジェクトだった。2016年に道路1,000kmに太陽光発電パネルを敷き詰め、日量790kWhの再生可能エネルギー発電を計画。実現すれば500万世帯に電力を供給できるとしていた。売電先は、仏電力大手EDFで、売電収益も年間2.2万ユーロ(約270万円)と考えていたが、実験期間の実現収益は8,000ユーロ(約97万円)にとどまった。敷設には、国税が500万ユーロ(約6億1,000万円)投じられた。
仏政府は、今回の失敗を踏まえ、実験を400m区間で再度仕切り直して行う。今回の実験区間では、騒音や路面劣化を防止するため、最高時速を70kmに引き下げることを余儀なくされるなど、課題も明らかとなった。
【画像】Wattway
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら