世界経済フォーラム(WEF)と国連開発計画(UNDP)は9月20日、新たなテクノロジーの勃興、気候変動危機、貿易摩擦という3つの「ディスラプティブ(破壊的)トレンド」を政府や企業が理解し対応するため、新たなバリューチェーン全体での戦略フレームワーク「戦略的価値フレームワーク」を発表した。ATカーニーが作成に協力した。すでにバングラデシュ政府が同フレームワークを活用している。
今回のレポートは、特に、綿花、電気電子、自動車の3つの業界でフレームワークを開発。バリューチェーン全体で同フレームワークに取り組めば、3年間で65%の価値創造が見込めるとした。販売に実施しなければバリューチェーンの価値が最大28%損なわれる。
今回のフレームワークのポイントは、3つ。まず、サプライチェーンの「下流」から「上流」への力点のシフト。変化する顧客ニーズに対応するためには、供給体制を柔軟にカスタマイズしていく必要があるとした。次に、「規模の経済」から「スキルの経済」へのシフト。イノベーションを生み出せる人材や専門性の高い人材の重要性が今後増加していくとした。そして、「コスト重視」から「製品重視」へのシフト。価値創造のためには、グローバル規模のサプライチェーンを適切にマネジメントしていくことが必要だとした。
今回のプロジェクトでは、戦略的価値フレームワーク開発の一環として、オンラインツールも用意。前述の3つの「ディスラプション」がどのようにグローバル規模のサプライチェーンに影響を与えるかを可視化した。
【参照ページ】New Framework Helps Countries and Companies to Respond Disruptions in Global Value Chains
【参照ページ】Reshaping Global Value: Technology, Climate, Trade – Global Value Chains under Pressure
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