
ホッキョクグマが2100年までに絶滅するおそれがある。英科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジに、トロント大学の研究チームが論文を発表した。ホッキョクグマが北極圏の海氷の減少で絶滅するおそれがあることは知られていたが、今回始めて絶命に至る時期を特定した。
ホッキョクグマが餌となるアザラシを捕食するためには、広大な海氷が必要となるが、気候変動の影響を受け、海氷は大きく減少しており、ホッキョクグマの捕食が徐々に困難になってきている。但し、ホッキョクグマの個別の個体群の個体数の増減と海氷との関係を分析するにはデータが不足しており、個体数の予測をすることはこれまで実現していいなかった。
今回、同研究チームは、繁殖までに餌なしで耐えられる絶食日数を推計し、大人の個体の影響度と急速に個体数が減少するタイミングを予測した。絶食日数では、海氷が融解している日数を、複数の地球システムモデルから予測した。
その結果、1979年から2016年までのデータを分析したところ、複数の個体群ではすでに個体数を維持できる閾値を大幅に超過していることがわかった。さらに今後の予測では、2100年までに北極点に近い地域を除き、ほとんどの北極圏の個体群で絶滅リスクを負うことがわかった。気候変動の緩和することで、絶滅リスクは下げられるものの、いくつかの個体群では2100年までに絶滅するという見込みとなった。
【参照ページ】Fasting season length sets temporal limits for global polar bear persistence
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