
世界自然保護基金(WWF)とコンサルティング世界大手ボストンコンサルティンググループ(BCG)は9月8日、森林破壊と山火事に関する報告書を発表。世界の山火事警報の発令数が、2019年比13%増となり、すでに山火事発生件数が過去最多となっていると警鐘を鳴らした。
継続的な暑く乾燥した天候の背景には、気候変動や農地転換による森林破壊があると指摘。ブラジルのアマゾンでは森林破壊が着実に進行しており、2019年8月から2020年7月までの森林破壊警報は、2019年比33%高くなっている。最新データでは、アマゾンの火災発生数は、過去10年平均より53%以上多く、過去3年平均よりも24%多い。7月単体でも、過去5年間の時期比28%増。
同報告書では、山火事の原因の75%が人類にあると分析。要因としては、伐採、ごみ焼却からの延焼、放火、工業事故、農地開拓等での火入れが挙げられる。また現在の山火事対策としても、事後対策に回る対策の不備を指摘した。具体的には、山火事の増加により予算制約が厳しくなり、それより鎮火だけに予算が回され、重要な減災措置に予算が回らなくなっているという。
現在の傾向が続く場合、山火事だけで二酸化炭素を数百万t排出することとなり、生物多様性や生態系が破壊され、世界中で長期的な健康リスクや経済損害をもたらすと危機感を示した。同時に減災措置に十分な投資を行うよう促した。
【参照ページ】2020 Forest Fires Globally Could be Worse Than 2019, WWF Warns
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく
ログインする
※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら