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【イギリス】発電・製鉄大手11社、ハンバー流域工業地帯の2040年脱炭素化に向け政府助成金に応募

 エネルギー大手や鉄鋼等11社が加盟するパートナーシップ「ゼロ・カーボン・ハンバー(ZCH)」は10月7日、英政府の助成金プログラム「産業戦略チャレンジ基金」の第2次募集に応募すると発表した。同パートナーシップは、英国で二酸化炭素排出量が最大の工業地帯を抱えるハンバー川流域で、2040年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロ(カーボンニュートラル)にする計画を進めている。

 ZCHには、エクイノール、ブリティッシュ・スチール、ユニパー、セントリカ・ストレージ、ドラックス、ナショナル・グリッド・ベンチャーズ、pxグループ、SSEサーマル、ソルトエンド・コジェネレーション・カンパニー、Associated British Ports、シェフィールド大学のAdvanced Manufacturing Centre(AMRC)が加盟。日本企業では三菱パワーも加盟している。

 第2次公募で採択を目指す案件は、2本のプロジェクトで構成。1つ目は、エクイノールが主導する英国ハル近郊のソルトエンド・ケミカルズ・パークでのブルー水素製造プラント建設プロジェクト「H2Hソルトエンド」。同プロジェクトは、天然ガス改質と炭素回収・貯蔵(CCS)を組み合わせ水素を生産。完成すると年間約90万tの二酸化炭素排出量を削減できるという。

 もう一つは、ナショナル・グリッド・ベンチャーズ主導の水素及び二酸化炭素パイプライン建設。H2Hソルトエンドをハンバーの工業地帯と接続し、水素を供給しつつ、二酸化炭素を回収できるようにする。これにより、各工場での水素への燃料転換や、CCSの導入を図る。接続先は、ドラックスの発電所、SSEサーマルのキードビー発電所、ユニパーのキリングホルム発電所、ブリティッシュ・スチールのスカンソープ工場。


(出所)ZCH

 H2Hソルトエンドおよび同地域のその他の発電所から回収した二酸化炭素は、パイプラインで、英国ヨークシャーコーストのイージントンに輸送。その後、北海南部および英国大陸棚に恒久的な貯蔵される。貯蔵パイプラインは、ZCHのパートナーでもあるティーズサイド工業地帯とも共有する予定。

 ZCHは、4月に発表された「産業戦略チャレンジ基金」の第1次公募でも採択されており、今回はそれに続く採択を狙う。同事業の総工費は7,500万ポンド(約102億円)で官民から資金を集めている。2023年に投資最終判断を行う計画で、今回の資金はそれに向けたプロジェクト遂行の資金となる。最終的には2026年の稼働を目指す。

【参照ページ】Equinor and partners progress plan for zero carbon industrial cluster in the UK
【参照ページ】Zero Carbon Humber

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