private 【ドイツ】フラウンホーファー研究機構、固体燃料電池素材POWERPASTE開発。利便性・経済性高い 2021/02/28 最新ニュース

 ドイツ研究機関フラウンホーファー研究機構は2月10日、マグネシウムを原料とする新たな燃料電池素材「POWERPASTE」を開発したと発表した。リチウムバッテリーの10倍のエネルギー密度で水素エネルギーを蓄積できるという。技術開発と量産化に成功すれば、燃料電池や水素業界を激変されるイノベーションとなる。

 今回開発した燃料電池素材は、固体の水素化マグネシウムにエステルと金属塩を加えてペースト状にしたもの。水素を常温常圧下で化学的に保持することができ、カートリッジに入れて持ち運びも可能。従来の燃料電池は体積や重量の観点から、二輪車等への搭載は困難だったが、POWERPASTEは、スクーターやドローンにも搭載できるポテンシャルがある。燃料電池自動車(FCV)への応用も、もちろん可能。

 開発したされた水素化マグネシウムは、マグネシウム粉末を、約350℃で大気圧の5倍から6倍の高圧下で水素と結合する。これにエステルと金属塩を加えると、歯磨き粉のようなペースト状になる。エネルギー密度はガソリンと同等。また、水素化マグネシウムは、約250℃以上の高温下で水素を放出するため、熱暑にも耐えられる。ガス水素や液体水素のハンドリングとは異なり、高価なインフラも不要。

 バッテリー交換は、ペースト状の素材が入った着脱式カートリッジを交換することを想定しているため、給油よりも燃料補給時間を短くできるという。マグネシウムは、地球上に豊富に存在しており、コストも安価のため経済合理性もあるという。但し、水素を放出した後のマグネシウムをアップサイクルできるのかは不明。製造工程での二酸化炭素排出量もまだ不明。

 フラウンホーファー研究機構は、すでにドイツ・ブラウンシュバイクにある「エネルギー貯留・システムのためのフラウンホーファー・プロジェクト・センター(ZESS)」の敷地内に、生産能力年間4tの実証プラントを建設中。

【参照ページ】Hydrogen-powered drives for e-scooters
【画像】Fraunhofer IFAM

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