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【国際】フォルクスワーゲン、2030年までに欧州でEVバッテリー240GWh生産体制へ

 自動車世界大手独フォルクスワーゲンは3月16日、先んじて発表したEモビリティとデジタル化への大転換戦略を踏まえ、グループ全体で共通電気自動車(EV)車体プラットフォームを活用し、2022年までに電気自動車(EV)車種を11モデル投入するとともに、新型EVバッテリーを独自に生産していく構想を発表した。

【参考】【国際】フォルクスワーゲン、「トリニティ」プロジェクトで事業大転換。2030年までに欧州EV販売比率70%以上(2021年3月16日)

 フォルクスワーゲンは、コスト競争力のあるEV車種を大量投入するために、グループ全体での共通車体プラットフォームを開発し、開発・生産コストを大幅に削減してく戦略を明確にした。現行の「モジュラー・エレクトリック・ドライブ・ツールキット(MEB)」では、欧州、中国、米国での市場攻略を目指し、2022年までに27モデルを投入する。

 次に、2022年には、加速性能が高く、充電時間を短くする「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を活用した第1号車種を投入し、さらに2020年代中頃には、デジタルをフル搭載した量産車種向けのプラットフォーム「スケーラブル・システム・プラットフォーム(SSP)」を開発する計画を示した。

 またフォルクスワーゲンは、EV用の共通OSを開発することも表明。グループの全ブランドに共通のOS「VW.OS」を搭載し、2020年に設立されたCar.Software-Org.が開発を担当する。PPEからバージョン1.2を搭載し、SSPではバージョン2.0が搭載する予定。バージョン2.0までに、インハウス開発を強化し、ソフトウェア開発のインハウス開発シェアを現在の10%から60%にまで高める。Car.Software-Org.は、自動運転や、データ活用ビジネスモデル等のシステムも開発する。
 
 EVバッテリーでは、2023年から量産型のEVセルを投入し、2030年までにグループ全体の全EV車種の約80%で採用する予定。これによりEVバッテリーの生産コストを、エントリーレベルのモデルで最大50%、量産セグメントのモデルで最大30%削減する。そのため、パートナー企業と協働し、2030年までに欧州で総計240GWhのバッテリー工場を6ヶ所に建設する。現在フォルクスワーゲンは、LGエネルギー・ソリューションとSKイノベーションからEVバッテリーを調達しているが、計画における両社の位置付けは不明。また同社は、欧州、中国、米国で公共EV充電ステーションの普及を拡大する考えも示した。

 サービス事業展開では、ライドシェア・サービスMOIAやWeShare、車両サブスクリプションモデルVolkswagen Bank等を重視。今後も外部調達も含めたサービス事業強化に必要な経営資源を獲得していく。

【参照ページ】Volkswagen Group set to use platform model for issues of the future

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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