中国上海で4月19日から開幕した2021年上海モーターショー(第19回上海国際自動車工業展覧会)で、自動車大手各社は電気自動車(EV)を強化する戦略を相次いで発表した。
まずトヨタ自動車は、2025年までにEV15車種を導入する計画を披露。特に、中国、米国、欧州等のEV需要や再生可能エネルギーによる電力供給が進んでいる市場での新戦略車シリーズ「TOYOTA bZ」では5車種というライナナップを投入することを表明した。bZはbeyond Zeroの略。その他、2020年12月に発表した超小型EV「C+pod」も含む。
また、TOYOTA bZの第1弾では、SUBARUと共同開発したSUVタイプのEV「TOYOTA bZ4X」を日本と中国で生産し、2022年中旬までにグローバル展開する計画も発表した。同車種は、トヨタとSUBARUが共同開発したe-TNGA EV専用プラットフォームを採用。太陽光充電システムも搭載する。
トヨタ自動車は現在、乗用車と商用車合計で、ハイブリッド車(HV)45車種、プラグイン・ハイブリッド車(PHV)4車種、電気自動車(EV)4車種、燃料電池自動車(FCV)2車種の計55車種を展開中。今後、2025年までに70車種程度に増やしていく。
本田技研工業も同日、中国初となるHondaブランドのEVプロトタイプモデル「Honda SUV e:prototype(ホンダ エスユーブイ イープロトタイプ)」を世界初公開した。2022年春の発売を予定。さらに同社は、中国市場で5年以内にHondaブランドのEVを10車種投入する考えも明らかにした。
日産自動車も同日、同社の独自EV技術「e-POWER」を搭載した車種を2025年までに6車種投入する計画を示した。中国市場向けの最量販セダン「シルフィ」が第1弾となる。新型クロスオーバーEV「日産 アリア」も披露した。
スウェーデンのボルボ・カーズは同日、滴滴出行(DiDi)の自動運転技術開発子会社DiDi Autonomous Drivingとの間で戦略的提携を締結したと発表した。ボルボ・カーズがDiDi Autonomous Drivingに「XC90」車種を提供し、同社の自動運転プラットフォーム「DiDi Gemini」と統合。自動運転用のソフトウェアとハードウェアを開発していく。
【参照ページ】トヨタ、電動車のフルラインアップ化の一環として新EVシリーズ「TOYOTA bZ」を発表
【参照ページ】2021年上海モーターショーで「Honda SUV e:prototype」を世界初公開
【参照ページ】日産自動車、上海モーターショー2021で新型「エクストレイル」を発表
【参照ページ】Volvo Cars teams up with world’s leading mobility technology platform DiDi for self-driving test fleet
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