山梨県は7月19日、バイオ炭を活用した農地で生産した農作物の認証制度「やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度」で、現地のみさき食品等に初の認証を付与した。山梨県は5月に同制度を制定していた。
やまなし4パーミル・イニシアチブは、2015年の第21回国連気候変動枠組条約パリ締約国会議(COP21)で、フランス政府が提唱し、現在世界規模に拡大しているイニシアチブ「4 per 1000」を、山梨県が2020年4月に日本で初めて加盟した都道府県となり、全国に普及させようとしている制度。4 per 1000には、現在、国、自治体、国際機関等、約600の団体が加盟している。
バイオ炭は、バイオマスを炭化し、土壌に含有させることで、大気中の二酸化炭素を土壌に固定させる手法。炭化したバイオマスは分解されにくく、大気中の二酸化炭素を削減する効果がある。すでに二酸化炭素の吸収法として、2019年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)総会でも認められ、日本のJクレジット制度の対象にもなっている。
イニシアチブ名称の「4パーミル」は、パーミル(‰)は千分率の単位で、4パーミルは0.4%のこと。土壌中の炭素量を毎年0.4%増加していけば、待機中の二酸化炭素の増加量を相殺し、カーボンニュートラルを実現できるという考え方に基づいている。
やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証が付与された産品は、県が制作したロゴマークを付けて出荷できる。また山梨県は、4 per 1000を全国に展開するため、4パーミル・イニシアチブ推進全国協議会を2月に設立している。
【参照ページ】やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度の制定しました
【参照ページ】4 per 1000
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