アパレル業界サステナビリティ推進NGOは7月1日、2019/2020年度収穫期のオーガニックコットンの世界生産量を発表。生産量が4%増加し、綿花全体の生産量の約1%となった。オーガニックコットンの生産量は4年連続で増加した。
今回のレポートは、米テキサス州に本部置くTextile Exchangeが発行。オーガニックコットンの生産者は21ヶ国で229,280人。オーガニックコットンの認定農園面積は588,425ha。生産量は249,153t。生産国上位は、(50%)、中国(12%)、キルギス(12%)、トルコ(10%)、タンザニア(5%)、タジキスタン(4%)、米国(3%)の順。2019年度の生産増加分では、タンザニアとキルギスが大きく上位。続いて、ウガンダ、米国、パキスタン、インド、トルコの順。
綿花農地からオーガニックコットン農地への転換では、インドが最多。22,936haも増加した。増加分だけで認証生産面積全体の8%に相当する。2020/2021年度には、生産量が48%も増加すると見込まれており、特にインドとトルコでの拡大が背景にある。インドでは、オーガニックコットンの需要拡大で価格が上昇。生産者にとってオーガニックコットンに転換するインセンティブとなっている。一方、トルコでも需要増の影響は大きいが、オーガニックコットンで新たな生産者が出てきていることも大きい模様。
Textile Exchangeは、5月にはアパレル素材の包括的なレポート「マテリアル・チェンジ・インサイト(MCI)レポート」の2020年度版も発表。こちらは、コットンだけでなく、ウール、ダウン、皮革、人造セルロース、ポリエステル、ポリアミドを対象とし、サプライチェーンやリサイクル状況についても分析している。評価対象は、企業の自主応募で、今回は191社が応募。前回から18社増えた。
2020年度の評価では、36社がMCI評価でレベル4を獲得。獲得したのは、パタゴニア、NIKE、プーマ、アディダス、リーバイ・ストラウス、GAP、H&M、インディテクス、C&A、ケリング、PVH、カトマンドゥ、デカスロン、イケア、マークス&スペンサー等。日本企業は参加していない。サーキュラーエコノミー項目では、H&M、C&A、パタゴニア、ザ・ノース・フェイス、prAna、Knickey、MUD Jeans、Nudie Jeans、Outerknownの9社がレベル4を獲得した。
全体平均では、2019年度の63.24から2020年度は72.53に9.8ポイント上昇した。
【参照ページ】Record Organic Cotton Production in 2019/20, Shows Textile Exchange Report
【参照ページ】Textile Exchange Launches 2020 Material Change Insights Report
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