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【日本】花王、取引先に環境・人権での第三者監査実施へ。ハイリスクサプライヤーも特定

 花王は8月24日、「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を公表した。取引先に対し、第三者監査を実施することを宣言。サプライチェーン全体のトレーサビリティ確保や、環境・社会面での対策強化に乗り出した。

 今回策定したガイドラインは、既存の「調達先ガイドライン」をさらに一層推し進めたもの。第三者監査を含めて遵守状況を確認することも打ち出した。また、花王が調達する原材料の中から、人権・環境リスクの大きい「ハイリスクサプライチェーン」も特定した。

 ハイリスクサプライチェーンに特定されたのは、パーム油、紙・パルプの2つ。現場での対話を通じたリスク把握を実施し、取引先やNGOと協働し、トレーニング等の対策活動を行うとともに、進捗状況を確認、公表していく。同社は、2019年4月に定めたESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」の中で、パーム油では2025年までに小規模パーム農園までのトレーサビリティ確認の完了、紙・パルプでも2025年までに家庭用製品に使用するものは認証紙比率100%としていたが、今回一段と対策レベルを挙げた。

 「ハイリスクサプライチェーン」の対象品目は、購買担当役員承認の上、毎年見直しを実施する。また、対策が不十分な取引先を「ハイリスクサプライヤー」と定義し、購買担当役員承認の上、こちらも毎年見直しを実施する。ハイリスクサプライヤーには、第三者監査を優先的に実施する。

 また新設のガイドラインでは、取引先での遵守項目も掲げた。内容は、サプライチェーンのトレーサビリティ確保、人権・環境リスクの確認、SMETA監査等の第三者監査の実施と監査数公表、第三者認証制度を活用した原材料調達、原材料調達での二酸化炭素排出量抑制、デジタル技術を活用した早期の課題への対応等。また、取引先に対し、サプライチェーン・サステナビリティ評価会社のSedexやEcoVadisのプログラムへの入会、CDPサプライチェーンプログラムへの参加も要請する。

 今回花王は、調達先ガイドラインに違反があった場合には、取引先に対し改善指導や取引中止等の手段も行使すると言及した。

【参照ページ】「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を策定

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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