環境NGO5団体は10月21日、両国政府に対し、森林破壊を引き起こすバイオマス発電を禁止するよう求める共同声明を発表した。両国では、木質チップ等を燃料とするバイオマス発電プロジェクトが活発化しており、森林破壊を引き起こすと批判した形。
今回の声明を発表したのは、国際環境NGOマイティ・アース、日本のバイオマス産業社会ネットワーク(BIN)、地球・人間環境フォーラム(GEF)、韓国のSolutions for Our Climate、韓国環境運動連合。
日本と韓国は、両国で年間500万t以上のバイオマスを輸入しており、バイオエネルギーの最大輸入国の一つ。両国では、さらにバイオマス発電の機運が高まっている。韓国では、2012年から2019年にバイオマス発電量が毎年75%以上増加。日本でも20212年から2020年に、木質チップの輸入量が年間7.2万tから200万tに増加した。
一方、森林破壊を引き起こし、気候変動を悪化させるバイオマスの燃料活用については、欧米では忌避する動きも強まってきている。そのため、欧州、米州、オーストラリア、アジア、アフリカでは、10月21日を「ビッグバイオマスに関する国際行動デー」とし、バイオマス発電の反対キャンペーンを発足させた。