米金融大手ウェルズ・ファーゴのウェルズ・ファーゴ財団は4月6日、米アフォーダブル住宅推進NGOハウジング・パートナーシップ・ネットワーク(HPN)に350万米ドル(約4.3億円)を寄付。今後5年間で低所得世帯、高齢者、ホームレスを中心に、合計1,600戸のアフォーダブル住宅の開発を進めると発表した。
今回のアフォーダブル住宅開発は、既存の不動産のリノベーションが大きな特徴。公共施設、兵舎、学校、病院、ホテル、オフィスビル等の転用を検討する。現在、米国では、新型コロナウイルス・パンデミックによる経済打撃で、住宅を失った人が急増している。
また同社は4月12日、米経済支援NGOオペレーション・ホープと連携し、2023年末までにウェルズ・ファーゴの支店の周辺20ヶ所に「HOPEインサイド・センター」を設立すると発表した。金融教育ワークショップや無料の個別指導を通じ、地域住民の経済自立を支援する。
HOPEインサイド・センターは、同社が2021年5月に発表したバンキング・インクルージョン構想の一環で、銀行口座を持たない多くの人々が、手頃な価格で主流の銀行サービスを利用できるよう支援する。これにより、米国の銀行口座を持たない世帯の半分以上を占めるアフリカ系、ヒスパニック系、ネイティブアメリカン、アラスカ先住民に対する金融インクルージョンを実現する。
他にも、低・中所得者層のエリアでは、支店のデザインを変更し、個別相談スペースや金融・健康セミナーを開催するスペースを確保。多言語でもサービス提供する。
バイキング・インクルージョン構想では、すでに複数のアクションを展開済み。まず、当座貸越の手数料を廃止。最大500米ドルの短期融資制度も発表。アフリカ系が経営するマイノリティ預金金融機関(MDI)への支援も拡大し、専任のリレーションシップ・チームも設置。歴史的黒人大学(HBCU)及びマイノリティ教育機関(MSI)14校に対しては、金融ウェルネス・イニシアチブを立ち上げ、マイノリティ学生の支援も打ち出している。ロサンゼルス市が運営する「Angeleno Connect」カードと、マイノリティ支援フィンテック企業Mocafiの連携をウェルズ・ファーゴが支援する形で、ウェルズ・ファーゴのATM引出手数料も無料にする施策も開始した。
【参照ページ】Wells Fargo Invests $3.5M in New Adaptive Reuse Accelerator Program
【参照ページ】Wells Fargo and Operation HOPE Team Up to Accelerate Financial Inclusion
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