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【国際】RWE、グリーン水素活用でタタ・スチールとアルセロール・ミタルと協働。産業転換

 独電力大手RWEは6月29日、ケルト海で導入が検討されている浮体式風力発電所の建設プロジェクトに関し、発電所の構造物で使用する低炭素型鉄鋼部品の開発・生産に向け、製鉄世界大手印タタ・スチールとパートナーシップを締結したと発表した。

 同プロジェクトは、英国の海域を管理する英国王室直下のクラウン・エステートのリースラウンドの一環として、RWEが提案しているもの。実現すれば、RWEのカーボンニュートラル・ハブ「ペンブローク・ネットゼロ・センター」の核となり、サウス・ウェールズのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)移行を支援できる。

 タタ・スチールは、ウェールズ地域のタルボット港に古くからの製鉄所を持ち、ウェールズ地域で5,000人以上を直接雇用。今回、地元で生産した低炭素型鉄鋼部品で洋上風力発電を建設し、その電力を再び工業地帯に循環させる構想を描いている。

 さらにRWEは6月22日、低炭素製鉄に必要な再生可能エネルギー発電及びグリーン水素の製造での協働に関し、製鉄世界大手ルクセンブルクのアルセロール・ミタルとも覚書(MOU)を締結した。両社は、風力発電とグリーン水素の双方で長期契約を締結予定。

 アルセロール・ミタルは、スコープ1、スコープ2での2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成を目標としており、2030年までにドイツでの電炉や直接還元鉄(DRI)プラント移行を進めている。今回のグリーン水素を活用した水素還元製鉄への転換もその一環。5月には、カナダのグループ会社アルセロール・ミタル・ロング・プロダクツ・カナダ(AMLPC)のケベック州コントルクールの製鉄所で、グリーン水素での水素還元製鉄の実証試験に成功済み。

【参考】【カナダ】ミタル、グリーン水素での水素還元製鉄の初期実験に成功。今後使用量増加(2022年5月17日)

 同社は今回、ドイツ・ブレーメン、ハンブルク、アイゼンヒュッテンシュタット、デュイスブルクの生産拠点の脱炭素化に向け、大規模な再生可能エネルギー供給を確保しにいく。

 またRWEは7月1日、オランダ・ゲルトルイデンベルグのアマー発電所近郊の湖で、同社初の浮体式太陽光発電プロジェクトを開始したと発表した。敷設する太陽光発電パネルは約1.3万枚で、瞬間最大発電量6.1MWp。

 今回利用する湖は、元々冷却水として利用されていた。直近数十年間、冷却水としての利用もされておらず、近郊のアメール川とも直接接続していないため、浮体式太陽光発電には理想的な場所と判断した。強風による周囲の堤防への太陽光発電パネルの衝突を避けるため、4.6tコンクリートブロック52個を湖底に沈め、パネルを計104ヵ所で固定する。

【参照ページ】RWE and Tata Steel enter new partnership to support green industrial revolution and offshore wind power generation in Wales
【参照ページ】RWE and ArcelorMittal intend to jointly build and operate offshore wind farms and hydrogen facilities, for low-emissions steelmaking
【参照ページ】13,400 solar panels on a lake: RWE commissions its first floating photovoltaic project
【画像】RWE

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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