国際的な環境情報開示推進NGOのCDPは6月27日、二酸化炭素排出量の多い世界大手166社の目標を分析し、科学的根拠とも整合性を評価した結果を発表した。企業の排出量の約85%を占めるスコープ3で、質の高い目標を掲げている企業は36%しかなかった。
今回分析対象とした166社は、バリューチェーン全体では世界の産業界からの排出量の約70%に相当する27Gtを抱えている。しかし、64%の企業の目標水準が低い結果、年間で17Gtの排出量が削減される見込みのないまま放置されていることが明らかとなった。
今回の目標水準をCDPと世界自然保護基金(WWF)が共同開発した「気温格付」手法で分析すると、スコープ1と2では、気温上昇が1.9℃水準だったのに対し、スコープ3は2.2℃上昇水準と大幅に低かった。
【参考】【国際】CDP、世界4000社の「気温格付」サービス発表。CO2排出や目標を基に「何度レベル」算出(2020年7月8日)
CDPは今回、企業はスコープ1と2だけでも野心的な目標を設定した企業は、スコープ3でも野心的な目標を設定しに行く傾向があると指摘。金融機関に対し、企業に対し野心的な計画の設定をエンゲージメントしていくよう呼びかけた。
【参照ページ】How good are big emitters’ climate targets? An analysis using the CDP/WWF temperature ratings methodology
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