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【国際】WBCSDの森林関連14社で構成するFSG、2年目のKPI進捗報告書発行。指標追加

 持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は8月31日、紙パルプ・木材大手14社が加盟する内部イニシアチブ「森林ソリューション・グループ(FSG)」が森林関連KPIで2年目の成果報告書を発行した。設定したKPIの進捗状況を発表した。

 FSGに加盟しているのは、インターナショナル・ペーパー(米国)、フィリップモリスインターナショナル(米国)、モンディ(英国)、スマーフィット・カッパ・グループ(アイルランド)、ナビゲーター・カンパニー(ポルトガル)、CMPC(チリ)、ストラ・エンソ(フィンランド)、ニュー・フォレスツ(モーリシャス)、ドラックス・グループ(英国)、マニュライフ・インベストメント・マネジメント・ティンバーランド&アグリカルチャー(アメリカ)、エンビバ(アメリカ)、BTG Pactual Timberland Investment Group(アメリカ)、ウェアーハウザー(アメリカ)、住友林業(日本)。

 FSGが2018年に特定したインパクト領域は、「人々」「コミュニティ」「調達」「気候変動」「水」「サーキュラリティ(循環性)」「作業森林」「生物経済」の8つ。2019年には森林セクターSDGロードマップを策定。加盟企業は、各々の領域について、国連持続可能な開発目標(SDGs)で掲げられているゴールを紐付け、アクションとFSGとしてのKPIを設定している。FSGは2021年、設定したKPIの進捗状況を毎年公表することを決定。今回の報告書がパフォーマンス報告書の第1弾となった。

 作業森林(森林管理)では、FSG加盟企業が直接管理している2,000万haの森林のうち98%が独立第三者機関の認証を取得。2015年からの順調に増えている。生産性の高い森林の保全に加え、加盟企業は、平均して森林の24%を森林保護や森林修復の目的で確保。面積は約480万haと前年の2倍となった。さらに、FSGは新たに、WBCSDのNature Action Imperativeと密接に協力し、自然関連インパクトの測定と開示を改善することにコミット。森林セクターの自然保護ロードマップのフェーズI報告書は、2022年の国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)で発表される予定。

 気候変動では、加盟企業の科学的根拠に基づく二酸化炭素排出量削減目標を設定カバー率が前年の66%から93%へと上昇。加盟企業の過去1年間の色林数も前年の約2.5億本から今回は4億700万本へと大きく増加。木材供給のために伐採された森林を再生させている。

 サーキュラリティでは、加盟企業の75%は、サーキュラーデザインの原則やガイダンスを適用。その結果、加盟企業での残渣や廃棄物の平均76%が、自社のバリューチェーンでの原材料や他の業界の原料として再利用されている。

 水では、取水量の平均93%が、再利用のために水源地等に還元。水質指標での化学的酸素要求量は、2015年以降良好。また加盟企業の製造拠点の平均96.4%が水消費量削減計画を定めている。さらに、今回から水ストレスに関するKPIを追加。平均して総水消費量の6.5%が水ストレスの高い地域で取水されていることがわかった。

【参照ページ】Forest Solutions Group members report 2022 Key Performance Indicators results

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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