
英フィンテック・スタートアップUtilは8月、国連持続可能な開発目標(SDGs)の17のゴール毎に、プラスとマイナスの双方のインパクトでの上位10ファンドを発表した。分析は米国籍のファンドが対象。
今回の分析では、自然言語処理技術を活用し、ピアレビューされた文献1億2,000万本をもとに、SDGsのゴールやターゲットとの紐づきを解析。それをもとに各商品のインパクトを算出し、各商品の売上総体として企業単位のインパクトを算出した。さらに、ファンド単位のインパクトでは、企業単位のインパクトをポートフォリオ構成比で算出した。一部、地理的区分で最終結果を補正している。
例えば、ゴール1「貧困ゼロ」では、プラスのインパクト最大が「Global X MSCI Nigeria ETF。一方、マイナスのインパクトの最大は「Invesco Dynamic Energy Exploration & Production ETF」だった。
今回の発表では、分析の過程で得られた示唆も示した。まず。SDGsの各ゴールでは、あるゴールにとってはプラスでも、別のゴールにとってはマイナスに作用するものがあると説明。「シュレディンガーの猫」のパラドックスに擬え、実際にインパクトを分析しなければ、ファンド単位でサステナブルかどうかは言えないと指摘した。
また、先進国の大企業が、ESGデータ開示で先行していることにより、ESG投資が進むと、先進国の大企業に投資が偏重する傾向が生じると指摘。ESGデータギャップを埋めることで、最も資金を必要としている発展途上国に資金が振り分けられるようにすべきとした。
【参照ページ】Impact Investment Leaders and Laggards
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