国際環境NGO5団体は12月8日、国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)の場で、政府や地方自治体主導の森林保全対策(REDD+)を技術支援するパートナーシップ「Jurisdictional REDD+ Technical Assistance Partnership(JTAP)」を発足した。
発足メンバーとなったのは、コンサベーション・インターナショナル(CI)、環境防衛基金(EDF)、野生生物保全協会(WCS)、Climate Law and Policy、ウィンロック・インターナショナルの生態系サービス・ユニットの5つ。新規メンバーも募集している。
同イニシアチブは、取引、モニタリング、実施、カーボンクレジット発行準備の需要に対して、タイムリーな技術支援への重要なアクセスを提供。森林国が直面している基準適合性、市場要件、技術的障壁の克服の課題に対処していく。
JTAPのメンバーは、ブラジル、コスタリカ、エクアドル、ガイアナ、ケニア、ベトナム、ザンビア等でのREDD+プログラムの設計と実施で、数十年にわたる実績がある。一方、REDD+は過去1年、カーボンクレジット創出の算出手法が甘すぎ、REDD+のカーボンクレジットは大きな批判にさらされてきた。ジンバブエのカリバ・プロジェクトでは、プロジェクト管理者だったスイスのサウス・ポールに批判が集まり、レナト・ホイベルガーCEOが退任に追い込まれる辞退にまで発展した。同パートナーシップは、民間主導ではなく、政府・地方自治体主導のREDD+を推進していく考えだが、REDD+の信頼性回復につなげられるかが焦点となる。
JTAPの発足に伴い、各国政府の連合体「森林気候リーダーズ・パートナーシップ(FCLP)」のカーボンファイナンス作業部会は、JATPの発足を歓迎。FCLPメンバーがJTAPの諮問委員会にも参加し、JTAPの活動を支援していくことを決めた。
【参考】【国際】26ヶ国政府とEU、森林気候リーダーズ・パートナーシップ発足。投資家はFSDA結成(2022年11月19日)
【参照ページ】New Jurisdictional REDD+ Technical Assistance Partnership Announced at COP28
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