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国際金属・鉱業評議会(ICMM)は1月17日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で、2030年ネイチャーポジティブに関する5つのコミットメントを新たに発表した。
今回の発表は、資源採掘・金属セクターの自然に関するパフォーマンスを高めることを目指すもの。2030年までに2020年を基準としてすべての鉱山開発で生物多様性ネットゼロの実現を目指す。ICMMは2023年、スコープ3排出量に関するガイダンスや水スチュワードシップに関するフレームワーク等を発表していた。
【参考】【国際】ICMM、資源採掘・金属セクターのスコープ3目標設定ガイダンスを発行。5つのテーマ(2023年12月20日)
【参考】【国際】ICMM、資源採掘・金属セクターの水スチュワードシップフレームワーク発行。TNFD等と整合(2023年11月24日)
設定した5つのテーマは、
- 手つかずの自然環境地域の保護・保全:世界遺産では採掘や探査を行わず、法的に指定されたすべての保護区を尊重する。
- 自社事業での生物多様性喪失阻止:2020年を基準として、すべての鉱山で閉鎖までの生物多様性のネット損失を少なくともゼロにする。
- バリューチェーン全体での協力:サプライチェーンとディストリビューションチェーン全体を通じ、自然の喪失を阻止し、再生させるイニシアチブとパートナーシップを開発する。
- 景観の再生・強化:先住民、土地に関連する人々、地域コミュニティとのパートナーシップを含む地域パートナーシップを通じ、事業所の周辺の景観を再生・強化する。
- より広範な変化を促進:自然喪失の原因となる基本構造を変えるために行動し、自然再生の機会を促進する。
5つのテーマは、陸域、淡水域、海洋域、大気域の4つ全てに適用される。また5つのテーマについて、「自社事業」「バリューチェン」「景観」「システム・トランスフォーメーション」「ガバナンス・透明性」で詳細要件を設定。「自社事業」「バリューチェン」「ガバナンス・透明性」の3つについては、全てのICMM加盟企業が遵守しなければならない。
「景観」と「システム・トランスフォーメーション」では、設定された3つの選択肢から1つ以上の活動を行う必要がある。
【参照ページ】Mining leaders make landmark commitments to support a nature positive future
【参照ページ】Nature: Position Statement
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