
英環境・食糧・農村地域省は3月12日、企業等がイングランド地方の自然再生プロジェクトに資金を提供するプログラム「Projects for Nature」で、ロイズ・バンキング・グループが25万ポンド(約4,800万円)を拠出したと発表。同社が同プロジェクトの資金拠出第1号となった。
Projects for Natureは、環境・食糧・農村地域省、同省の独立行政法人Natural England、環境庁の3者が共同運営しているプロジェクト。自然再生プロジェクトに対し、政府が企業に資金を拠出するのではなく、企業が政府に資金を寄付する形態を採っている。現在、環境・食糧・農村地域省、Natural England、環境庁の3者が審査し、25の自然再生プロジェクトが選定され、資金募集を行っている。
ロイズ・バンキング・グループが寄付したのは、サセックス州の3つの主要河川沿いの20,000ha以上の生息地を海岸までつなぎ、100マイルの自然再生回廊を作るプロジェクト「ウィールド・トゥ・ウェーブス」、カンブリア州の主要河川流域で自然を軸としたソリューション(NbS)型の洪水リスク軽減プロジェクト「レジリエント・グレンダーマッキン」、2.6kmの湿地帯を再生しつつ、持続可能な農業を促進するプロジェクト「ピークディストリクト-デールヘッド自然再生」の3つ。
同社は今回の寄付の理由について、金融機関が自然再生で重要な役割を担っており、「Projects for Natureの創設パートナーになることで、イングランド全土のコミュニティにおける自然喪失との闘いに具体的な変化をもたらし、自然の生態系を保護・回復する革新的なアプローチを模索し、最終的に英国の繁栄を支援することが可能になる」と述べた。
同プログラムでは、グリーンウォッシュを排除するため、英国規格協会(BSI)が「包括的原則基準」の初版を策定中。
英政府は、2027年までにイングランド地方における自然再生に民間投資フローを毎年5億ポンド(約1,000億円)以上、2030年までに10億ポンド以上(約2,000億円)に増加させることを目標として掲げている。
【参照ページ】New government-backed nature funding platform sees first corporate donations in major step for green finance
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