
気候変動・自然に関する金融リスクを検討するための中央銀行・金融当局ネットワークNGFSは4月17日、金融機関と事業会社での移行計画(トランジションプラン)策定を加速させるための報告書と政策メモを発表した。
NGFSは、2022年に移行計画の意義の分析を開始し、2023年5月にミクロプルーデンス政策の観点から、金融機関の移行計画策定に関するフェーズ1の報告書をまとめ、今後さらに課題と対策を深堀りするとしていた。
NGFSは今回、作業2年目のフェーズ2の成果物として、新興国及び発展途上国の金融機関での移行計画策定に関する状況の把握、金融機関と事業会社の移行計画の相互リンクの評価、ミクロプルーデンス政策の観点での移行計画と策定プロセスの信頼性確保の在り方検証で3つの報告書をまとめた。報告書作成では、各国の規制当局や金融機関との対話や、国際金融研究所(IIF)と協力した調査を実施してきた。
同時に発表された政策メモは、上記3つの報告書での示唆を含め、今後の作業分野を整理したもの。まず、移行計画を策定するための国際ガイダンスと、移行計画開示のための枠組みを開発していくとした。次に、移行計画に含めるべき内容として、移行リスクと物理的リスクの双方として、さらに戦略だけでなく、リスク管理の側面も記載すべきとした。さらに、移行計画の策定に関するインセンティブを付与するための政策環境の在り方を整理していくとした。
【参照ページ】NGFS publishes a package of reports relating to Transition Plans
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