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【アメリカ】大統領府、貿易協定の見直しやWTO GPA脱退等検討へ。貿易政策報告書概要

【アメリカ】大統領府、貿易協定の見直しやWTO GPA脱退等検討へ。貿易政策報告書概要 1

 米大統領府(ホワイトハウス)は4月3日、1月20日にトランプ大統領が財務省、商務省、米国通商代表部(USTR)に作成を命じた「アメリカ・ファースト貿易政策報告書」の概要を公表した。

【参考】【アメリカ】トランプ大統領、大統領令への署名開始。WHOやパリ協定脱退。太陽光促進は維持か(2025年11月22日)

 今回のホワイトハウスは、アメリカ・ファースト貿易政策は、米国への投資、雇用、成長を促進し、米国の産業と技術の優位性を強化し、破壊的な貿易不均衡を縮小し、経済と国家の安全保障を強化することを目的とし、米国の労働者、製造業者、農家、牧場主、起業家、企業に多大な利益をもたらすと宣言した。2024年に1兆2,000億米ドルに達した貿易赤字は、危機的な状況との認識を示した。

 同報告書は、第1章で、米国の巨額な貿易赤字は、外国の不公正かつ非互恵的な貿易慣行が原因と断定。第2章で、対外歳入庁(ERS)を創設し、関税収入を再入手段として扱うことを提言した。

 第3章では、米国通商代表部(USTR)が、非関税障壁も含め、500件以上の外国の不公正な貿易慣行を特定したと主張。第4章では、カナダ・アメリカ・メキシコ協定(CUSMA)で規定されている2026年7月の見直し期限を着実に実施し、原産地規則の強化や、市場アクセスの拡大(特にカナダへの乳製品輸出や、エネルギー分野でのメキシコの差別的慣行に対処するための措置)等を掲げた。

 第5章では外国の為替政策を是正させる提案、第6章では米国が20カ国と締結している既存の14本の自由貿易協定(FTA)の見直しにも踏み込んだ。具体的には、米国産品の関税率の引下げ、外国の規制制度の透明性と予測可能性の改善、米国産農産物の市場アクセス改善、FTAの利益が締約国に適切に流れるようにするための原産地規則の強化、経済安全保障や非市場政策・慣行に対する米国のアプローチと貿易相手国の整合性の改善等を挙げた。

 第7章では、新たな貿易協定の交渉では、特に農産品に対する米国輸出の非相互的障壁を撤廃し、サプライチェーンのレジリエンス、製造業のリショアリング、経済及び国家安全保障の相手国との連携を促進する方法で、世界貿易システムを再構築するとした。第8章では、反ダンピングの相殺関税を強化し、非市場経済国リストへの新たな国の追加や、反ダンピング・相殺関税法の方法論改善等を提案している。第9章では、現在800米ドルに設定されているデミニマス・ルールを廃止することを掲げた。

 第10章では、特に米国のIT大手が適用されている外国での課税に介入し、米国の権益を守るべきと強調。第11章では、世界貿易機関(WTO)政府調達協定(GPA)の各国での運用が不均衡とし、GPAの改正の再交渉を行うべきと提言。米国の利益が守られなければ、GPAから脱退すべきとした。相互防衛調達(RDP)協定に基づく市場アクセス制度も、米国での製造業が保護されるように改正すべきとした。

 第12章から第16章までは、対中貿易に関する内容で、2020年2月に発効したフェーズワン協定を中国側に確実に遵守させるとともに、通商法301条に基づく追加措置の発動もちらつかせた。2000年の恒久的正常貿易関係(PNTR)を是正するための関連立法も検討し、その一環で知的財産に関する互恵関係の是正も図る考え。

 第17章から第24章までは、その他の経済安全保障に関する事項で、第2次トランプ政権下で発動された鉄鋼・アルミニウム及び自動車・自動車部品への追加課税に続いて、既発表の医薬品、半導体、特定重要鉱物についても追加関税の発動を検討するよう提言。鉄鋼・アルミニウムに関しても追加措置を検討する。安全保障目的で、AI向け半導体等の輸出管理も強化する。WTO加盟国がコミットしているデータフローへの非関税原則に違反しているインド、インドネシア、南アフリカ等に是正を迫ることや、EUが導入している外国補助金規制(FSR)を米国も検討し、外国政府の補助金制度を抑止することも盛り込んだ。

【参照ページ】Report to the President on the America First Trade Policy Executive Summary

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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