
国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は6月30日、自然資本に対する民間ファイナンスの近況を発表。ファイナンス額が2020年の94億米ドルから2024年には1,020億米ドル以上へと急増する見通しと伝えた。
今回のレポートでは、市場の成長ペースが続けば、民間ファイナンス額は2030年までに1兆4500億米ドルに到達。自然分野での資金ギャップの解消に貢献すると予測した。
分野別では、農業や不動産でのオルタナティブ投資分野が570億米ドルと半数以上を占めている。他に、グリーンボンドやサステナビリティ・リンクボンド等の債券分野が270億米ドル、プライベートエクイティ(ベンチャーキャピタル含む)が70億米ドルで、これらで全体の約9割。他に、デット・フォー・ネイチャー・コンバージョン、慈善団体、自然を軸としたソリューション(NbS)、プライベートデット、アクティブ投資信託、ブレンデッドファイナンス、ETF(上場投資信託)、生物多様性クレジット。このうち慈善団体の資金とブレンデッドファイナンスの2つ以外は、過去4年間の年平均成長率が2倍以上だった。
一方、資金ギャップが特に大きい新興市場や、生物多様性の高い地域を管理している先住民や地域コミュニティ等には資金が回っていない。UNEP FIは、サステナブルファイナンスの枠組みやタクソノミーに自然分野を組み入れることや、生物多様性クレジット市場を盛り上げていくことを提唱した。
【参照ページ】Private finance for nature surges to over $102 billion, paving the way to close global biodiversity financing gap by 2030
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