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【北米】リオ・ティント、アルミ精錬プロセスでガリウム抽出に成功。サプライチェーン強化

【北米】リオ・ティント、アルミ精錬プロセスでガリウム抽出に成功。サプライチェーン強化 1

 資源開発世界大手英豪リオ・ティントは5月7日、インディウム・コーポレーションと共同で、アルミニウム精錬プロセスから重要鉱物のガリウムの同社初の抽出に成功したと発表した。

 ガリウムは、高性能レーダー、スマートフォン、EV、パソコン等の集積回路の製造等で利用。世界のガリウム生産量は年間600t。EU、アメリカでも重要鉱物として指定。IEAの調査では、世界のガリウム精錬のシェアの95%を中国が占めている。中国政府は2025年1月、「輸出禁止・制限技術目録」を改正し、ガリウム抽出技術を輸出規制対象に含める案を発表していた。

【参考】【EU】欧州委、重要原材料14物質の再利用・リサイクルで意見募集開始。競争法障壁把握(2025年4月15日) 【参考】【アメリカ】トランプ大統領、石炭火力促進の大統領令署名。抵抗する州政府も排除へ(2025年4月9日) 【参考】【国際】データセンター電力需要、2030年には重工業超える。再エネとガスがカギ。IEA(2025年4月18日) 【参考】【中国】商務部、バッテリー加工技術やガリウム抽出技術等を輸出規制対象に指定へ(2025年1月5日)

 同社は2024年12月、カナダ唯一のケベック州ヴォードルイユにあるサグネ・ラック・サン・ジャンのアルミナ製錬所で、ボーキサイトに含まれるガリウム抽出に関する研究開発プログラムを開始。今回、インディウム・コーポレーションのニューヨークの研究施設でガリウム抽出が成功した。

 次の段階として、ガリウムの大量生産に向けたパイロット規模での抽出技術の評価を実施中。同技術が確立した後、ケベック州政府の支援を受け、ガリウム生産を行うデモプラントを建設予定。生産能力は年間最大3.5t。今後、商業規模のプランへの移行を実現することで年間40tの生産が可能となり、世界全体の生産量の最大5%から10%を占める見込み。

 同社は、アルミニウム、銅、鉄鉱石、二酸化チタンに加え、重要鉱物であるアルミニウム合金に用いられるスカンジウム、太陽光発電パネル用のテルル、EVバッテリー用のリチウム、鋼合金用のモリブデン等を、北米の施設で生産。今後も既存事業からの新たな材料抽出の可能性を評価し、サプライチェーン強化のための研究開発プロジェクトを進める。

【参照ページ】Rio Tinto extracts first gallium from its alumina refining process with partner Indium Corporation

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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