貧困撲滅や気候変動、ジェンダー平等など17項目ある国連持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、英ユニリーバらのマーケティング部門が団結することが明らかとなった。ユニリーバが3月15日報じた。今年5月に企業、NGO、学会などが提携するパートナーシップ「パラゴン・パートナーシップス」を立ち上げる。初期参加組織は、事業会社からユニリーバ、コカコーラ、ペプシコ、マーケティング、マーケティング・リサーチ・コンサルティング企業から米ニールセン、米フラミンゴ、米サピエントニトロ、英カンター・グループ、独GfK、蘭MetrixLab、NGOからセーブ・ザ・チルドレン、学会から英国市場調査協会(MRS)、ヨーロッパ世論・市場調査協会(ECOMAR)。蘭MetrixLabは、2014年10月に日本のマクロミル(2014年5月にベインキャピタルが全株式買収し非上場化)がグローバル化に向け全株式を取得しており日本とも関連がある。
今回の組織設立に背景には、SDGsの達成に向け政府や企業が単独でソリューションを開発するより、各社が保有するリサーチ組織の能力を結集したほうが実現できるものが大きいとの判断がある。そのため、各事業会社からもCSR部門ではなくマーケティング部門がマンパワーやノウハウを提供する見込みだ。この組織では、参加組織で構成されるステアリング・コミッティーが四半期ごとにSDGsの3つのテーマを扱い、共通のデータ集計手法や問題へのアプローチ手法を開発し、参加組織内で共有される。政府にも参加を呼びかけている。
ユニリーバは,これらの取り組みの他にSDGsの達成に向けて様々な企業間プロジェクトを進めている。CEOであるポール・ポールマン氏自身も、今年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で世界の企業リーダーらともにSDGs達成を目指す委員会「The Business and Sustainable Development Commission(GCBSD)」を立ち上げている。また、産業界だけでなく各界のリーダーも参加する組織「Champions 12.3」にも参加している。ユニリーバの取組は今や自社や自社サプライヤーの範囲を超え、産業界全体へと拡大している。
【参照リリース】Unilever announces partnership platform to help tackle global climate challenges
【団体サイト】パラゴン・パートナーシップス
【企業サイト】Unilever
【団体サイト】The Business and Sustainable Development Commission(GCBSD)
【団体サイト】Champion 12.3
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