機関投資家の主要団体は5月14日、各国の国債の気候変動リスク・機会へのパフォーマンスを分析するプロジェクトを合同で開始すると発表した。同プロジェクトへ参加したい機関投資家の募集も同時に開始した。国債を対象とした分析を進めることで、機関投資家が各国政府の評価を行う形となる。
今回のプロジェクトの発起人は、英国のBP年金スキームと英国国教会年金理事会。さらに、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)と国連責任投資原則(PRI)が運営するNet-Zero Asset Owner Alliance(NZAOA)、国連責任投資原則(PRI)、IIGCC、Ceres、Transition Pathway Initiative(TPI)が賛同しており、英コンサルティングChronos Sustainabilityも実行部隊として参加する形となった。プロジェクト名は「ASCOR Project」と命名された。
現在、ASCOR Projectは、IIGCCが開発した「ネットゼロ投資フレームワーク」と、NZAOAが開発した「Target Setting Protocol」を中心に、評価フレームワークの策定を進めている。またPRIは2019年、国債アセットクラスでのESGインテグレーションの在り方を示したガイダンスも発表している。
【参考】【国際】IIGCC、ネットゼロ投資フレームワーク策定。すでに920兆円の投資家がコミット。世界展開へ(2021年3月12日)
【参考】【国際】投資家団体NZAOA、2025年までのポートフォリオ短期CO2削減目標設定ガイドライン発行。世界初(2021年1月15日)
同プロジェクトでは、2021年6月に作業を開始し、2021年末までに評価フレームワークの暫定版を完成させる。
【参照ページ】THE ASCOR PROJECT: ASSESSING SOVEREIGN CLIMATE-RELATED OPPORTUNITIES AND RISKS
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