米国の市場調査会社、Northeast Group社が10月に公表したレポート” Southeast Asia Smart Grid: Market Forecast”によると、東南アジア諸国における2014年から2024年にかけてのスマートグリッド・インフラ構築に向けた投資は136億ドルに上る見込みだという。
これらの投資の中にはスマートメーターや送電設備の近代化、センサーやソフトウェアを活用した送電網の整備などが含まれており、2024年までにタイ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、そしてベトナムがスマートグリッド・インフラの最大市場となると予測されている。スマートグリッドのインフラが整うと発電会社や利用者が電力使用量をモニタリングできるようになるため、需要と供給を調整しながら送電時のエネルギーを節約するなどして大幅なコスト削減も可能になる。
Northeast Group社のCEOを務めるBen Gardner氏は「東南アジア諸国は電化インフラ基盤の近代化に向けて歩み始めたばかりだ。2018年までに6%近くの強固なGDP成長やそれに伴う電力需要の成長があれば、投資基盤を構築する助けとなるだろう。電化プログラムと再生可能エネルギーの成長もまた投資を推進するだろう」と語っている。
同レポートによれば、現状はシンガポールが東南アジアの発展を先導しているものの、2010年代の終わり頃にはタイやインドネシア、マレーシア、ベトナム、そしてフィリピンが、大幅なスマートグリッド投資の割合を占めるだろうとしている。
アジア地域における動向としては、2013年に中国が全世界におけるスマートグリッド投資額の3分の1に相当する43億ドルを投資し、はじめて投資規模で米国を超えている。
成長著しい東南アジアでは産業発展に伴う様々な環境汚染・破壊も問題視されているが、同時にそれらの問題を解決する環境技術の投資先としても魅力を集めており、今後の持続可能な発展に期待がかかる。
【レポートダウンロード】Southeast Asia Smart Grid: Market Forecast
【企業サイト】Northeast Group
【関連サイト】Sustainable Brands ”Southeast Asian Countries to Invest $13.6 Billion In Smart Grid Infrastructure by 2024”
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