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【アメリカ】P&G、海洋廃棄プラスチック素材をシャンプーボトルに活用。欧州市場で販売

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 食品・消費財世界大手P&Gは1月19日、同社の主力商品で世界1位の市場シェアを持つシャンプー「H&S」の商品容器に、海洋廃棄プラスチックからリサイクルした素材を25%利用する試みを発表した。この取組のため、リサイクル関連事業企業TerraCycleとSUEZの2社とパートナーシップを結ぶ。海洋廃棄プラスチックを用いた容器を使ったシャンプーは、限定ボトルとして今年の夏に仏カルフールの店頭に並ぶ。同社によると、海洋廃棄プラスチックをシャンプー容器に使うのは世界初、使用済プラスチックを製品にリサイクル規模として世界過去最大。

 同社はさらに、2018年末までにヨーロッパ市場において、年間5億本以上の容器で最大25%使用済プラスチックを使用するという目標も掲げた。5億本は、同社の主力商品である「H&S」や「パンテーン」などヨーロッパ市場向け商品の90%以上が対象となる規模。目標達成のために必要な使用済プラスチックは、年間2,600t(ボーイングの747ジャンボジェットのおよそ8機分)と膨大。同社は、2020年までに使用済みプラスチックの使用量を重量ベースで2倍にするという計画を掲げており、今回の施策はそれへ向けての一環となる。

 エレン・マッカーサー財団の試算によると、世界全体で現在95%のプラスチック容器がリサイクルされずに投棄されている。それによる経済損失は800億から1,200億米ドル。手を打たなければ、2050年までに海洋廃棄プラスチックの量は重量ベースで魚の総重量より多くなってしまう。

 使用済容器を消費者がどう扱うかは、従来の考え方ではメーカーの責任の範疇ではない。しかし、消費者の責任としたところで地球の環境問題が解決されるわけではない。そのため、グローバル企業の中には、自社の商品や商品容器を消費者がどう扱うかもメーカーの検討範囲だとし、サプライチェーンの川下の動向まで含めたあるべき姿を模索している。「ライフサイクル・アセスメント」という言葉は今や川上のサプライチェーンだけでなく、川下のサプライチェーンまで含まれるようになってきている。

【参照ページ】P&G’s Head & Shoulders Creates World’s First Recyclable Shampoo Bottle Made with Beach Plastic

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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