【日本・アメリカ】日米首脳、戦略エネルギーパートナーシップで合意。石炭・原子力を推進 2017/11/13 最新ニュース

 安倍晋三首相と米ドナルド・トランプ大統領は11月6日、日米首脳会談の場で「日米戦略エネルギーパートナーシップ(JUSEP)」を、日米経済対話の枠組みの中で進めていくことで一致した。同パートナーシップは、「開かれた競争的なエネルギー市場は安定したエネルギー供給を確保するために不可欠であること」「貧困の撲滅・経済成長の促進・グローバルな安全保障の増進のためには、安価で信頼できるエネルギーへの普遍的なアクセスが必要であること」の2つを中核的原則とし、石炭や原子力等を盛り込んだ。

 今回の合意文書では、2017年から2018年にかけての活動計画優先事項として4点を掲げ、重点地域を東南アジア、南アジア、サブサハラ・アフリカと定めた。

  1. より安全で核拡散抵抗性の高い先進的な原子力技術の促進
  2. 炭素回収・利用・貯蔵(CCUS)含む高効率低排出(HELE)石炭技術の展開
  3. 天然ガスグローバル市場の展開
  4. 開発途上地域の地域統合を促進するエネルギーインフラの開発

 高効率低排出(HELE)石炭技術については、蘭エネルギー・シンクタンクEcofysが2016年5月19日、レポートを発表し、高効率低排出(HELE)石炭技術はパリ協定が定める2℃目標と矛盾とすると結論づけている。同レポートでは、今後各国が計画する全ての石炭火力発電所の設備容量がHELE石炭火力発電または炭素回収・貯蔵(CCS)付きであったとしても長期的に2℃目標が達成できる見込みはないと分析した。

 国際NGOのCAN(気候アクションネットワーク)は11月6日、今回の「日米戦略エネルギーパートナーシップ(JUSEP)」を非難し、気候変動対応に後ろ向きな国に対して授与する不名誉な賞「化石賞(Fossil of the Day Award)」の2017年結果を発表し、日本政府は2位を単独受賞した。CANは、日本政府がパリ協定に沿うアクションを取っていないとし、再生可能エネルギーではなく石炭火力発電や原子力発電を推進していると批判した。気候変動枠組み条約ボン会議(COP23)に参加している日本政府代表団は「民間団体がやっていることの一つ一つにはコメントしない」等と話しているという。

 また、今年の「化石賞」1位は、日本を含む全ての先進国。パリ協定は2020年以降の枠組みを定めているが、気候変動緩和に向け2020年より先にアクションを始める必要がある。CANは、先進国が2020年以前の取り組みを開始しようとしていないと批判した。3位はクウェート。クウェートは、気候変動枠組み条約の下で設置されている「実施に関する補助機関(SBI)」が11月5日実施した損失と被害に関する交渉で、NGO等のオブザーバーを参加させないことを強く主張していた。

【参照ページ】米国との間でエネルギー及びインフラ協力を進めて行くことを確認しました
【参照ページ】Developed Countries, Japan, and Kuwait all win big, for being bad
【レポート】HELE(高効率低排出)石炭技術は2℃目標と矛盾する

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