【日本】政府、海洋プラスチックごみ対策アクションプラン策定。リサイクル手法に今後注目 2019/06/02 最新ニュース

【日本】政府、海洋プラスチックごみ対策アクションプラン策定。リサイクル手法に今後注目 1

 内閣官房に設置された海洋プラスチックごみ対策の推進に関する関係閣僚会議は5月31日、「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」を策定した。G20議長国として、会合の前になんとか方向性をまとめた。但し、サーキュラーエコノミーを実現するために、どのように回収したプラスチック廃棄物を「有効活用」するのかについては具体的な内容は示さなかった。

 プラスチック廃棄物は、日本からも毎年2万tから6万tが海洋流出していると推計されている。今回のアクションプランで8つの内容を定めたが、そのうち4つは回収に関するものが占める。まず、国民が実施している分別回収の徹底とともに、農業及び漁業からのプラスチック廃棄物の回収強化や、国内回収処理体制の増強や発泡スチロール製魚箱等のリサイクル施設等を打ち出した。中国や東南アジアが輸入を禁止したことで、国内には分別回収したプラスチック廃棄物が溢れており、今後増強は急務。但し、具体的な「リサイクルと適正処理」の内容は記しておらず、今後、国際的に期待されるマテリアルリサイクルやモノへ循環するケミカルリサイクルの推進となるかに注目が集まる。また、海洋プラスチックの大きな原因となっている漁具についても、事業者での回収徹底を盛り込んだ。

 また、ポイ捨て禁止や、街中、河川、海浜等でのごみ拾い等の従来型の対策も踏襲した。また、すでに海洋に流出したプラスチック廃棄物を回収するため海岸漂着物等地域対策推進事業に新たに予算を組む。

 次に素材転換では、経済産業省が5月に策定した「海洋生分解性プラスチック開発・導入普及ロードマップ」が柱となる。同ロードマップでは、PBSやPHBH等の生分解性プラスチックの量産体制の増強を掲げているが、特に年限や数量目標は設定されておらず、産業界がどこまで本気になるかが鍵を握る。肥料の被覆材や漁具での生分解性プラスチック素材「MBBP3.0」については2020年代後半での技術完成を目処としており、まだ時間がかかる。

【参考】【日本】経産省、海洋生分解性プラスチック開発・導入普及ロードマップ策定(2019年5月8日)

 関係者との連携協働では、日本経済団体連合会(経団連)が4月に発表した「業種別プラスチック関連目標」と、農林水産省が音頭を取った農林水産業・食品産業の「プラスチック資源循環アクション宣言」も、同アクションプランの中に位置づけた。但し、双方とも各事業者が取り組む具体的な「リサイクル」や「適正処理」は事業者任せとなっており、前述のようにマテリアルリサイクルやモノへ循環するケミカルリサイクルが推進されるかがやはりポイントとなる。

 さらに、発展途上国に対しては、環境インフラ輸出や法整備支援等でサポートすることも指し示した。

【参照ページ】海洋プラスチックごみ対策の推進に関する関係閣僚会議 議事次第
【参照ページ】「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」の策定について
【参照ページ】2018年度フォローアップ調査結果および「業種別プラスチック関連目標」-<概要>
【参照ページ】プラスチック資源循環アクション宣言

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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