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【イタリア】エネル、SDGs連動ボンド1610億円発行。サステナビリティ目標達成に応じて金利変動

 イタリア・エネルギー大手エネルのオランダ金融管理子会社Enel Finance Internationalは9月5日、資金使途を国連持続可能な開発目標(SDGs)関連のプロジェクトに限定する社債「SDGs連動ボンド」を15億米ドル(約1,610億円)発行した。事前に設定したサステナビリティ目標を達成すれば、金利が金利が据え置かれるが、未達成の場合は金利が上がる。同種の債券発行は、今回が世界初。

 今回の社債の資金使途は、SDGs目標7「再生可能エネルギー」、目標9「産業と技術革新」、目標11「持続可能な都市・コミュニティ」、目標13「気候変動」の4つの分野に関連するもの。再生可能エネルギーでは設備容量を11.6GW以上追加、技術革新ではスマートメーターを4,690万個導入し、さらにデジタル化に54億ユーロ投資する。都市・コミュニティでは、電気自動車(EV)充電ステーションを45.5万ヶ所、デマンドレスポンス容量を9.9GW整備する。気候変動では、二酸化炭素排出量を2020年に0.350kg/kWhegに2050年にはゼロにする。

 初期設定時の金利は2.65%。年限は5年。但し、2021年12月31日までに、新規導入設備容量のうち再生可能エネルギーの占める割合が55%未満だった場合、金利が25bps上乗せされ2.90%となる。達成できれば2.65%のまま。達成率の判定は、外部の評価機関が担う。2019年6月30日時点での割合は45.9%。また為替ヘッジでも、「SDGs連動クロス・カレンシー・スワップ」を設定。「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」が適用され、為替レートや調達金利の優遇も受ける。

 今回の債券は、米国内と米国外の双方で機関投資家向けに売出。注文が発行の約3倍となる40億米ドルも集まった。エネルによると、発行金利は、通常の社債に比べ20bps低く抑えることに成功したという。共同主幹事は、バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズ、BNPパリバ・セキュリティーズ、シティグループ・グローバル・マーケッツ、クレディ・アグリコル・セキュリティーズ、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・セキュリティーズ、モルガン・スタンレー、ソシエテ・ジェネラル。

【参照ページ】Enel launches the world's first "general purpose SDG linked bond", succesfully placing a 1.5 billion U.S. dollar bond on the U.S. market

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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