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【日本】三井E&S、富山県入善町での洋上風力発電建設事業から撤退。ウェンティが継続も遅れ必須

 三井E&Sホールディングスの重工業子会社三井E&Sエンジニアリングが、富山県入善町沖で計画していた着床式洋上風力発電事業から撤退することがわかった。入善町の笹島春人町長が12月12日、町議会での答弁の中で明らかにした。三井E&Sホールディングスは11月に改訂した「三井E&Sグループ事業再生計画」の中で、風力発電事業からの撤退を表明していた。

 撤退を決めた洋上風力発電事業は、秋田県本社のウェンティ・ジャパンと共同で、2018年12月に計画を公表していた。計画の設置場所は、富山県下新川郡入善町沖。設備容量は2MW風力タービンを4基。6月にはウェンティ・ジャパン90%、三井E&Sエンジ10%で出資する合弁会社「入善マリンウィンド合同会社」を設立し、北都銀行等の地方銀行によるプロジェクトファイナンス方式が内定。2021年1月から稼働し、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を活用して北陸電力に売電する予定だった。三井E&Sホールディングスの造船子会社三井E&S造船は、同案件の風力タービン運搬・据付で、同社のフォーク式台船「天佑」が採用されることが決まっていた。

 三井E&Sホールディングスは、インドネシアの石炭火力発電所の土木工事で累計約1,510億円の損失を計上。5月には、既に受注した案件が終了し次第、火力発電所の土木工事事業から撤退することを表明。千葉工場での商船新造も縮小し、再生可能エネルギー等に注力するとしていたが、11月の追加発表で、風力発電からも撤退、太陽光発電事業も売却が決まったと発表した。

 合弁相手のウェンティ・ジャパンは、風力発電の振興のため、羽後設備、市民風力発電、北都銀行を傘下に持つフィデアホールディングスが中心となって設立した事業会社。秋田県内ですでに3ヶ所27基が建設または開発中。洋上風力発電でも、ウェンティ・ジャパン51.0%、三菱商事パワー43.9%、シーテック5.1%で「秋田潟上ウインドファーム」を設立。3MW風力タービン22基の建設計画を進めている。ウェンティ・ジャパンは、入善町での洋上風力発電建設も継続する考えだが、プロジェクトの進行が遅れることは必須。

 経済産業省と国土交通省が7月30日に発表した、洋上新法に基づく「有望区域」指定では、「秋田県潟上市沖」は指定されたが、「富山県下新川郡入善町」は指定されていなかった。

【参考】【日本】経産省と国交省、4区域を洋上風力「有望区域」に選定。他にも7区域が一定の段階に(2019年8月2日)

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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