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【国際】中国ウイグルでの強制労働、各業界が対策声明発表。日本大手11社も関与可能性

 世界最大の小売業界団体Retail Industry Leaders Association(RILA)は3月10日、中国・新疆ウイグル自治区等における少数民族の強制労働への懸念を示すとともに、政府、企業、労働アドボカシー、NGO等に対し、エンゲージメントとパートナーシップへの等の協力を呼びかけた。

 背景には、米紙ワシントン・ポストが2月末、NIKEの靴生産委託先企業が、新疆ウイグル自治区工場でウイグル人イスラム教徒に対する強制労働に関与していると報じたことが関係している。他にも、アパレル、製造業で、強制労働に関与している企業との取引関係がある世界大手企業の名前が取り沙汰されている。発表したのは、オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)。3月に、NIKE、アップル、マイクロソフト、アディダス、サムスン電子、マークス&スペンサー、GAP、H&M等大手83社が、新疆ウイグル自治区のサプライチェーン上で強制労働に関与している可能性があり、8万人以上が働かされていると推定した。また、米政府も、ウイグル人イスラム教徒100万人以上が拘禁されているとして批判を繰り返している。

 RILAは今回、現在の新疆ウイグル自治区における労働者の扱いには、透明性、アクセシビリティ、監査等、サプライチェーン上の複雑な課題があると指摘。国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)やサプライチェーン上の労働者の公正な扱いに関するコミットメントを踏まえ、アプローチを検討するとした。国際アパレル人権NGOの米・公正労働協会(FLA)も3月9日、同様の声明を発表。

 ターゲットとなったNIKEは、新疆ウイグル自治区からは直接調達をしていないという声明をホームページで発表。加えて、ASPIが報じた中国企業との直接的な関係性を否定した。その上で、国際的な人権基準を遵守し、サプライチェーン監査を強化していく姿勢を示した。

 ASPIが、サプライチェーン上で強制労働に関与していると指摘した83社には日本企業も多数含まれる。具体的には、日立製作所、東芝、三菱(三菱電機と思われる)、パナソニック、ソニー、シャープ、TDK、任天堂、ミツミ電機、ファーストリテイリング、ウォルト・ディズニー・ジャパンの10社。

【参照ページ】STATEMENT ON REPORTS OF FORCED LABOR IN XINJIANG
【参照ページ】FAIR LABOR ASSOCIATION STATEMENT ON SOURCING FROM CHINA AND FORCED LABOR RISK
【参照ページ】China compels Uighurs to work in shoe factory that supplies Nike
【参照ページ】Uyghurs for sale

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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