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【国際】ブラックロック、2020年のエンゲージメント重要テーマ発表。長期志向に向け5つ設定

 投資運用世界大手米ブラックロックは3月18日、投資先企業とのエンゲージメントの優先テーマを定めた文書を明らかにした。長期的に投資パフォーマンスの向上に向け、重要テーマとして5つを設定した。

 今回設定したテーマは、「取締役の質」「環境リスクと機会」「企業戦略と資本アロケーション」「長期志向経営を促進するための取締役報酬制度」「人的資源マネジメント」。

 取締役の質では、社外取締役との対話アクセスを確保することを求める。特に、社外取締役が務める取締役会議長や筆頭格の独立取締役との対話チャネルを要求する。

 環境リスクと機会に関しては、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ガイドラインに基づく情報開示を要求する。さらに開示については、関連の取締役委員会または筆頭格の独立取締役が責任を持つよう求める。

 企業戦略と資本アロケーションでは、SASBスタンダードが定めるマテリアリティを重視し、長期事業戦略とサステナビリティ課題をリンクさせることを求める。それらを考慮した情報開示については、筆頭格の独立取締役が責任を持つよう求める。

 長期志向経営を促進するための取締役報酬制度では、3年から5年という長期スパンでの株主総利回りや投下資本利益率をKPIとするよう求める。報酬委員会に説明責任を果たすよう求める。

 人的資源マネジメントでは、各社が人材は重要な経営資源となると位置づけていることから、取締役会に人的資源マネジメントの戦略のレビューを求める。関連の取締役委員会または筆頭格の独立取締役に説明責任を求める。

 さらにエンゲージメントや議決権行使に関する透明性を改善することも明らかにした。同社はすでに、議決権行使結果の開示の頻度を、年に1回から四半期に1回に増やしており、重要な株主提案に関しては迅速に速報を発表することも決めた。次の四半期に、さらに強化した議決権行使開示ポリシーを発表する予定。

【参照ページ】BlackRock Releases 2020 Stewardship Priorities for Engaging with Public Companies

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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