食品・消費財大手や小売大手が加盟する国際的な業界団体コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)は5月5日、食品サプライチェーンの社会・環境基準策定イニシアチブSustainable Supply Chain Initiative(SSCI)について、評価基準「SSCIベンチマーク」に即したサプライヤー監査を担う第三者認証審査機関に参画を呼びかけた。
CGF理事会は2017年6月、サプライチェーンに関する社会・環境観点の基準やガイドラインが乱立しているため、加盟企業がベンチマークすべき基準を整理し策定することを狙い、SSCIの発足を要請。2018年に発足した。
SSCIは2019年10月、主要なステークホルダーの支援により、責任あるサプライチェーン構築のためのベンチマーク基準を設定。同認証は、製造・処理工程を対象に社会コンプライアンス観点で実施され、今後海上業務や海産物の基礎生産工程にも拡張される。同認証の取得には、自己評価、独立専門家レビューにおいて、SSCIのメソドロジーに則り「社会基準」と「スキーム・マネジメント基準(ガバナンス基準)」をすべて満たす必要がある。
社会基準は、国際労働条約、労働における基本的原則及び権利に関するILO 宣言、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)、CGF「強制労働に関する優先的な業界の原則」等に基づき策定。評価項目は、マネジメントシステム、各国法令順守、強制労働の禁止、児童労働の禁止、結社の自由、団体交渉権の効果的な認識、差別・ハラスメントの禁止、健康と安全、建物と火災の安全性、労働賃金・福利厚生、労働時間、苦情処理メカニズム等。
スキーム管理基準(ガバナンス基準)は、世界食品安全イニシアチブ(GFSI)スキーム管理基準、世界水産物持続可能性イニシアチブ(GSSI)ガバナンス・オペレーション管理基準、ISEAL基準等に基づき策定。評価項目は、ガバナンス観点ではスキームガバナンス、スコープと目的、インテグリティプログラム、ロゴ使用と申請、基準設定とメンテナンス。オペレーション管理・システム観点では、認定、監査法人との関係性、監査能力、監査プロトコル、監査報告、フォローアップ活動、データ管理等。
同認証は今後、社会コンプライアンス観点だけでなく環境コンプライアンスプログラムへも拡張予定。
【参照ページ】Sustainable Supply Chain Initiative Invites Certification Schemes to Take Part in Benchmarking Process
【参照ページ】Benchmarking & Recognition
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